VRIOという問い

2019/12/0516:59181人が見ました

     ジェイB・バーニーは、企業が競争優位性を保つ上で経営資源や活用能力を見極めるためのフレームワークを提唱しました。それは4つの問いから構成されています。

     

    ① 経済価値(Value)に対する問い→会社が持つ経営資源はその会社を取りまく外部環境における機会や脅威に適応することができるかどうか

    ② 希少性(Rarity)→その経営資源、技術を保有していたり、活用したりしている会社は少ないかどうか

    ③ 模倣困難性(Inimitability)→保有していない企業が獲得、強化する際に、コスト上で不利になるかどうか(模倣が難しいかどうか)

    ④ 組織(Organization)→その資源を有効に活用する方向性や仕組みが整っているか

     

     まず経済価値については、会社が持つ強み、能力を外部環境におけるプラス要因をうまくとらえて、成長していけるだけのものかどうかという問いです。強みがあるかどうかと同義です。二つ目の希少性については、その強みや能力がどのくらい多くの会社が保有しているだろうかという問いになります。希少性があれば、独自固有の長所があると言えます。逆に商圏内で多数の競合他社が保有しているようでは、優位性の源泉にはなり得ません。

     

     価値があり、かつ希少な経営資源を活かした戦略をとることで、地域において独自ポジションを築ける可能性が高いです。さらに、模倣しづらかったり、組織が複雑にからみあっていたりすれば、持続的な競争優位性を保つことが可能になります。

     

     では、パイオニア的存在の会社に対して追随する他社はどうしたらよいでしょうか。少なくとも3通りの対応があります。一つはパイオニア企業のやり方を解明することなく、ビジネス展開を試みることです。2つ目の方法は、なぜこの1社が成功しているのかを解明し、そのまま複製するかたちで類似コンセプトを打ち出し展開することです。3つ目の方法は、成功企業を解明し、さらに自社の経営資源を分析して、強みに適合、活かすかたちで参入することです。

     

     ここで問題になるのは、何をいかに模倣していいのか、あいまいでわかりにくいということです。成功しているからと言って、Webサイトやチラシ等断片的に模倣してもうまくいきません。著者は成功要因として「見えざる資産」(見えない資産)の存在をあげています。

     

     次回は、戸建リノベーションビジネスにおける、「見えざる資産」について、特定の何かが競争優位をもたらしているのか、いくつか組み合わさって、競争優位をもたらしたのか、その点について述べていきたいと思います。

    参考文献:「企業戦略論」(ジェイB・バーニー)

     

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