AIから見たら、御社のホームページは"白紙"かもしれない

NEW!2026/10/1018:0813人が見ました

    この記事の結論

    • AIに紹介されるかどうかは、キーワードによってはっきり分かれます。私たちの採用サイトでは、50語×4つのAI=200回のうち、名前が出たのは27回(13.5%)でした。
    • 名前が出なかった原因の一番は、文章の中身ではなくサイトの作りでした。AIが読みに来ても、ページの本文が46文字しか見えていなかったのです。
    • 逆に、自社で書いたコラムがそのままAIに引用された例もありました。AIは「上手な文章」より「質問に答えている文章」を拾います。
    • 住宅会社123社のアクセスを調べると、AI経由の訪問は120社にありました。ただし訪問全体に占める割合はまだ0.12%です。慌てる段階ではありませんが、今のうちに土台を整えた会社が先に紹介されるようになります。

    1. 何をどう測ったのか

    AI検索対策(AIOやLLMOと呼ばれます)の記事は増えましたが、「実際に測ったらどうだったか」を書いたものはあまり見かけません。そこでまず自分たちで測りました。

    対象 質問の数 使ったAI 回数
    会社のサイト(法人向けサービス) 30語 ChatGPT・Felo・Claude・Gemini 120回
    採用サイト(学生向け) 50語 ChatGPT・Gemini・Claude・Copilot 200回

    質問は「埼玉 採用支援 おすすめ」のように、社名を知らない人が最初に打ちそうな言葉(発見系のキーワード)だけを使いました。社名で聞けば紹介されるのは当たり前なので、そこは測っても意味がありません。

    2. 結果:紹介される言葉と、まったく出ない言葉がはっきり分かれた

    会社のサイトでは、30語のうち名前が出た数がAIによって大きく違いました。

    AI 名前が出た語数(30語中)
    ChatGPT 28
    Felo 21
    Claude 12
    Gemini 12

    同じ会社でも、AIが変わると見え方が倍以上変わります。「ChatGPTで1回聞いてみたら出た/出なかった」だけで判断するのは危ないということです。

    そして、キーワードごとに見ると差はもっとはっきりします。新卒採用に関する12語は4つのAIすべてで名前が出た一方、「工務店・住宅の採用支援」に関する言葉は4つのAIすべてで一度も出ませんでした。実際にはその仕事をたくさんしているのに、です。

    採用サイトはさらに厳しく、200回のうち名前が出たのは27回。50語のうち35語は、4つのAIのどれでも一度も出ませんでした。

    3. 原因は「文章の量」ではなく「AIから見えていなかった」こと

    なぜ採用サイトはここまで出なかったのか。調べてみると、理由は単純でした。

    このサイトは、見た目を動かすためにJavaScriptで画面を組み立てる作りになっていました。人がブラウザで見ればきれいに表示されます。ところがAIの情報収集ロボットはJavaScriptを動かさないので、サーバーから返ってくる最初の文章しか読みません。その文章が「JavaScriptを有効にしてください」の46文字だけだったのです。

    つまりAIにとっては、社員インタビューも、よくある質問の100問以上も、会社概要も、すべて白紙のページでした。どれだけ良い文章を書いても、読まれていなければ紹介されようがありません。

    おしゃれなホームページほど、この作りになっていることがあります。確認方法は簡単で、ページの上で右クリック →「ページのソースを表示」を開き、画面に出ている文章がそこに書かれているかを見てください。書かれていなければ、AIからも見えていない可能性が高いです。

    4. 一方で、自社コラムが「そのまま」引用された

    うれしい発見もありました。採用サイトの中で、コラムのページだけは最初からサーバーが本文を返す作りになっていました。そしてCopilotは、ある質問に対して私たちが自分で書いた比較記事を根拠として引用し、名前を挙げていたのです。広告でも、ナビサイトの掲載でもありません。

    このコラムは「○○の会社を比較するなら、何を見ればいいか」という、読み手の質問にまっすぐ答える構成でした。AIは「質問への答えがはっきり書いてある文章」を拾います。逆に「当社は地域密着で、お客様の笑顔のために」といった文章は、どの会社にも書けるので引用されません。

    5. 住宅会社123社では、AI経由の訪問はどれくらいあるのか

    私たちがお手伝いしている住宅会社のアクセス解析(123社分)を並べると、120社でChatGPTなどAI経由の訪問が記録されていました。ほぼすべての会社に、すでにAIから人が来ています。

    ただし、訪問全体に占める割合は0.12%。1,000人来て1人程度です。「今すぐAI対策をしないと集客が止まる」という話ではありません。

    それでも土台を整えておく理由は、AIに名前が出るかどうかが訪問の前に決まるからです。AIで候補を3社に絞った人は、残りの会社のサイトを見に来ません。アクセス解析には現れない場所で、すでに選ばれる・選ばれないが起きています。

    6. 測ったあとに、私たちがやったこと

    測った結果をもとに、実際に手を入れたのは次の4つです。

    1. AIが読める形にする:採用サイトを、JavaScriptを動かさなくても本文が読める作りに直しました。消えていた募集要項のページも復活させました。
    2. AIの情報収集ロボットを明示的に受け入れる:サイトの設定ファイル(robots.txt)で、ChatGPTやClaudeなどの読み取りを許可していることを明記しました。
    3. 会社情報をどこでも同じにする:社名・所在地・法人番号、プレスリリースや公的機関のページへのリンクを、サイトの裏側の情報(構造化データ)にそろえて入れました。AIは「同じ会社のことが、別々の場所で同じように書かれているか」で信頼度を判断します。
    4. 質問に答えるコラムを書く:「工務店・住宅の採用支援」のように、まったく出なかった言葉に答える記事を書きました。

    効果がどれだけ出たかは、同じ質問で測り直してから、このルームでご報告します。

    まとめ ― まず自社がどう見えているかを測る

    • AIに紹介されるかは、AIの種類とキーワードによってまったく違います。1回聞いただけで判断しないでください。
    • 一番多い原因は、AIから本文が見えていないことです。ページのソースに文章が書かれているか、今日確認できます。
    • AIは質問に答えている文章を引用します。「どの会社にも書ける文章」は拾われません。
    • AI経由の訪問はまだ全体の0.12%ですが、選ばれるかどうかは訪問の前に決まっています。

    次回は、住宅会社125社のアクセス解析を並べてわかった「問い合わせ率0.53%」の中身をお伝えします。

    自社がAIにどう見えているかは、測ってみるまで分かりません。
    シンミドウでは、ChatGPT・Gemini・Claude・Copilotで「社名を知らない人が打つ言葉」を使い、自社が紹介されるかを測る AI検索無料診断 を行っています。今回ご紹介した採用サイトの「46文字しか見えていない」状態も、この診断で見つかりました。

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