検査を厳しくする
検査回数を増やす
写真や記録をたくさん残す
報告書を作成、提出させる
現場写真など情報共有をしている
様々な取り組みを実施されている工務店さんが多いのですが
正直、真の品質確保に関してはどれも的外れといってもいいでしょう。
具体的な方策を何もしていないのは論外なのですが
上記のような取り組みでは、品質担保の面では期待するほどの成果は享受できません。
なぜならば、検査で品質を担保することは出来無いからです。
正確に言えば、「現場常駐せず複数棟を掛け持ちで担当する低層住宅業界では」ということですが・・
結局は無駄な時間をかけ「やらないよりはマシ」というレベルの現場管理をしている工務店さんが多いと思います。
答え。
「住宅の品質は、日々の作業の積み重ねで確保する」
まずは、この答えを複数回のコラムで解説していきたいと思います。
最初のキーワードは検査です。
私はインスペクターという第三者の立ち位置で住宅現場の品質検査を受託していますが
そもそも検査とは何をしているのでしょうか?
建築現場の検査とは広義を持つと私は考えていますが、
現場監督さんの実務的な検査で言えば「現場の施工状況と設計図書の整合性を確認する。」
という理解でまずはよろしいと思います。
ですが、きちんと設計図書との整合性を確認するのは簡単ではありません。
その理由としては
「設計図書という限られた書面の中に、記載しきれない各種法令や規則を大前提として整合性の確認をしなければいけないから」と言えるでしょう。
上記の「検査」が、自信をもってしっかりできている!という現場監督(工務店)さんは実に少ないように思えます。