そもそもですが、住宅の品質でいう、「品質」とは何でしょうか?
辞書には、品質とは「品物の質」とありました・・・
よくわかりませんね(笑)
ウィキペディアには、
JIS Z 8101では、1999年まで、品質を「品物又はサービスが、使用目的を満たしているかどうかを決定するための評価の対象となる固有の性質・性能の全体」と定義していた。1999年の改訂の際、この定義は削除された。 ISO 9000では、「本来備わっている特性の集まりが、要求事項を満たす程度」と定義されている。
とあります。
つまり、消費者のニーズ、要求事項にあっているかを決める特性(そのものだけがもつ性質)ということのようです。
これが、前回のコラムで、検査では住宅の品質を担保できないと書いた理由の一つです。
提供するその住宅が、消費者の要求事項を満たしているかどうかは検査のみではなく
付随しているサービス含めて管理しなければならないという事でしょう。
検査の手順を決め、検査基準を設定し、厳しく検査する
ことは、検査品質を向上させることであり、住宅の品質そのものを向上させる直接的手法にはなりえないと言えばわかりやすいでしょうか。
低層住宅業界で大きな問題と感じているのは、この「住宅の品質」を会社が理解していない事だと思います。会社が理解していないのであれば、もちろん社員が理解できない。
だから技術系の社員は育たない・・
そうであると、品質を知らない社員では、お客様と「品質上の約束をかわせない」のです。
答え。
「真の住宅品質を理解する」
まずは、この理解こそが、住宅の品質を担保する第一歩だと考えます。
それには、その住宅が使用目的を満たしていることが大前提なのですが、低層住宅業界で難しいのは、個人の価値観が様々で住宅に求めるニーズや使用目的が一つではない事と、そのニーズに適合しているかどうかを合致確認していく作業が途方もなく労力が必要である点でしょう。
普遍的な考え方をもとに、会社理念としての「住宅品質」を社内共有することから始めることが大事のようですね。