人材編【第1回】どの会社にとっても優秀な人材はいない。

2019/04/2319:34169人が見ました

ラン・リグ設立から15年間で、多くの住宅会社の採用をお手伝いしてきましたが、中小企業が一般公募でパワーとコストをかけ採用活動を本格的にを行うメリットの第一番目が【“いい人材”を採用できる】可能性があるということです。

「うちみたいな中小企業にそんないい人材こないよ」と言われる経営者は多いのですが、そもそも中小企業にとってどんな人材が“いい人材”なのでしょうか。

「いい人材とは」というテーマを考えるにあたって重要なポイントが3つあります。

・一つ目のポイントは、【どんな会社にとっても“いい人材”なんていない】ということです。

わかりやすく言うと、かたや完全反響型のデザインリノベーション会社、かたや戸別訪問でエコ商材を扱う営業会社。

前者で“いい人材”はお客さんの気持ちを汲み取り、隠れたニーズまで引き出せる少し臆病なくらいの「空気を読む人」かも知れません。逆に後者では、ストレス耐性が高く、突破力があり、押しの強い「空気を読まない人」かも知れません。(あくまで、イメージで一例です)このようにビジネスモデルによって、ある会社では“いい人材”が、他の会社では全く使えない人材となる場合も多いのです。自社にとって本当の意味で“いい人材”とは何なのかをしっかり定義すること、この視点は大切です。

・二つ目のポイントは、【“いい人材”かどうかは、相対的なもの】ということです。

極端な話をすれば、超有名大手企業から何社も内定をもらうようなレベルの人材でなくても、同商圏で競合する他社より少しでも“いい人材”であればよいのです。例えば競合他社よりちょっと気が利いて、競合他社よりちょっと元気があって、競合他社よりちょっと対応がよくて。。客さんは基本一社しか選べません。そのちょっとの掛け算が同商圏のお客さんにとっては、圧倒的な差別化になるのです。

・三つめのポイントは、【若者の価値観は時代と共に変わっている】ということです。

昔は、ハングリー精神があって、向上心があって、常に前向きで。。というような“ギラギラ”した人が“いい人材”として企業から求められてきたのかもしれませんが、ほとんどの人が、食べるものに困ったことのない時代、そういうタイプは絶滅危惧種になりました。

生存欲求が、常に満たされた状態で育った大部分の若い人たちは、“食べるため”という以外の部分に働く目的を探しています。「この仕事はお客さんの幸せに貢献できているのだろうか」もっといえば「この会社は社会に対してどのように貢献できているのだろうか」などなど、そんな人として、もしかすると崇高で上位の欲求が、今の人たちの大きな原動力になっているのです。

 

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