梅雨入り前の『宿題』 ■続・家づくりの玉手箱

2022/06/0500:45272人が見ました

桜の花も終わり明るい緑の葉で覆われると、そろそろ雨の季節がやってきます。鹿児島ではものすごい勢いで大きな雨粒が落ちてきますので、薄い新しい葉っぱがかわいそうなぐらいです。そして、外の空気はおそろしく湿度が上がっていきます。

 

過ごしやすい梅雨入り前の時期は家の外のお手入れに最適な時期なのですが、他のことをするにも気持ちが良くついつい家のことは後回しになってしまいます。

 

その貴重な、気持ちいい時期をシャットダウンして昨年は早く梅雨入りしてしまいました。歴代2番目の早い梅雨入りだったそうです。早めのつもりで始めたおかげで、何とか間に合った外のお手入れをご紹介します。

 

 

試行錯誤の「デッキ塗装」

 

これまで、デッキの保護用としては様々な塗料を試してきました。3年あまりの間、専門家の方々と新しい木材保護塗料の開発の仕事をしていましたので、木材用の塗料についてはかなり詳しくなりました。

 

そんな話をしていたら、知人から新しい塗料を紹介してもらいテスト用という事で分けていただきました。2年前に塗装したのがそろそろ剥げてきていたので、改めてその新しい塗料で塗りなおしてみました。

 

 

再塗装前(部分的に剥がれちゃってます)

 

表面を削ったところ(傷んでない部分はなかなか剥がれません)

 

 

再塗装後(1回塗り)

 

 

再塗装後(2回塗り)

 

前回塗った塗料は水性でしたが、今回のは油性塗料でした。水性のものは塗料を水で薄めたり、刷毛を水洗いできるので扱いやすく、匂いも強くなく乾燥も早いものが多いです。一方油性のものは薄めたり、刷毛洗いは塗料に合う溶剤が必要です。乾燥に時間がかかり、完全に乾くまで強い匂いが続くものが多いという傾向があります。

 

GORIはデンマークで100年以上のキャリアを持つメーカー。製品の品質の高さ、高い施工効率のためヨーロッパで高い知名度のあるブランドだそうです。今回塗装したGORI-38はアルキッド樹脂ベースの油性塗料。高い浸透性を活かし腐朽菌やカビから保護するものです。

 

2回塗り完了後1週間経過しても、窓を開けていると強い匂いがしてきます。これまでは水性塗料か油性塗料でも自然塗料系のものを塗っていましたので匂いは弱く気になりませんでした。匂いのことを考えると、油性塗料の塗装時期はご近所みんなが窓を閉めている冬場の方がいいかもしれません。

 

 

GORI-38の詳細はこちら
https://gori.atomcompany.com/gori-38

 

今回のテスト塗料はデンマーク製のこれです

 

↑1年後(今のところガッツリ効いています)

 

 

出たとこ勝負の「ミニ竹林」

 

 前の年はゼロだったのに、昨年は竹の子が6本出てきました。当たり年です。最近他の木を剪定したのですが、その事をちゃんと分かっていて、ここぞとばかりに新しいのを出してきた感があります。日当たりの具合なんかで分かるんでしょうか。

 

竹は他の木たちと違って何年かで枯れてしまうので、良さそうな場所に出てきたら伸ばしてみるのですが、伸びきるとあっという間に10メートル以上になります。いつもほどほどの高さで切って整えますが、屋根裏の窓か2階のデッキから何とかがんばって切っています。今回も必死に窓から半身をのり出してギコギコやっていたら、窓が壊れてしまいました(汗)

 

伸ばしきるとこんな感じです。(10メートル以上あります)

 

 

屋根裏の窓から切ったのが5メートル以上あります

 

 

まっすぐなところは諸々に活用します

 

また、せっかく伸びてきているのに、曲がってしまうのもありました。切ってしまうにはあまりに惜しい場所なので、まだ柔らかいうちに「矯正」しつつ真っ直ぐな成長を見守るのです。さあ、どのように成長してくれるものか楽しみです。

 

 

いい場所に出てきたのですが、曲がってきました!

 

 

すかさず矯正に入ります

 

 

どんどん曲がって伸びてきました(汗)

 

 

さらにビニールひもで他の木と干渉しない方向に矯正中

 

 

生え代わり期待の「ウンチよけ笹」

 

自宅新築の際、全面道路道路が4m未満の場合の中心後退がありました。控えた部分は50センチメートル程度です。道路端の側溝の内側(敷地内)ですから特に舗装などはしていません。こういうところは雑草が適度に生えてきて、散歩の犬たちがこぞってオシッコしたりウンチしたりして大人気になってしまいました。

 

という事で低めの丈の笹を植えたのですが、これが強いので他の雑草はほとんど生えなくなります。そして、ばっさり切っておくと梅雨の最中に新しい芽がどっと出てきます。管理がシンプルなのです。

 

一昨年の梅雨明け頃に庭師さんに剪定してもらいました。その際に伸びていた笹の上半分を切ってもらっていました。その年の新しい芽が既に出てしまった後だったからです。そうしたら笹の密度が低くなったその隙に、いろいろな雑草が競うように生えてきました。

 

 

近くでよく見ると雑草たちもそれぞれ綺麗な姿をしているのですが、いろいろなのがランダムに生えていると遠目にはやはり荒れて見えてしまいます。なので、せっかく伸びてきた雑草達には悪いのですがバッサリ散髪しました。梅雨明けの頃にはどっと笹の芽が伸びてくるはずです。

 

 ↑before 昨年笹を上の方で剪定したので中途半端なしげみに

 

↑before よく見ると色々なのが競って生えてきています

 

↑after バッサリ散髪して新しい芽に期待しましょう

 

 

鶯(うぐいす)撮影に成功

 

毎年、春になると近所で鶯が鳴きます。普通に結構近くで上手にさえずります。最初はてっきりテレビかラジオで流れているのかと思いましたが、それほど田舎っぽい場所ではないのに毎日のように出没します。

 

鶯はわりと警戒心が強く、いつも「音はすれども姿は見せず」でしたが、ついに家から撮影することに成功しました

 

 

このような自宅での話をしつつも早20年になります。振り返ってみると1年目は1年目ならではの話、10年目は10年目ならではの話、20年目は20年目ならではの話があり、それぞれに何がしかの魅力を感じていただけるようです。

 

なぜなら「本物」の居心地を住まいに求める方は、こんな話でもとても興味を持って聴いて下さいます。そして、どうやら地域や年齢などはあまり関係ないようです。「えー、おもしろい。もっと聴かせてほしい!」と皆さん言われます。

 

 

社長の会社ではお客様に長く暮らしてわかる話をされていますか?新築時点の「仕様」や「スペック」ばかりでアピールされていませんか?

 

 

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