住宅を購入する際には住宅ローンを組むことがほとんどですが、「これは自分たちにとって最適な住宅ローンなのだろうか」という不安を抱えてる方も少なくありません。
実際、住宅ローンを契約後に後悔される方が4割もいるのです!
そういった後悔をなくすために、私たち住宅事業者ができることはないのでしょうか。
今回は、住宅事業に長年携わり、住宅ローンに精通する石川 仁健が、住宅ローンの後悔の原因や、後悔をなくすためにお客様に説明いただきたい項目などを解説します!
住宅購入者の4割が住宅ローン選びで後悔している
住宅を購入する人のうち、実に4割が住宅ローン選びで後悔していることをご存知でしょうか?
後悔の理由としては、主に以下の3つが挙げられます。
①金利
②金利タイプの選択
③団体信用生命保険
住宅ローンを選ぶ際は誰でも、月々の返済額が少なく、総支払額が低く、なるべく面倒な手続きがない金融機関を選びたいと考えるはずです。
しかし、多くのお客様ははじめての住宅ローンで、他にどのような選択があるのかや、何を基準に比較検討を進めればよいのか分からないままに、スケジュールに追われて選択してしまっています。
そして、あとになって「もっと良い選択肢があったかもしれない」と気づき、タイトルのとおり4割の方が後悔してしまうのです。
お客様に必ず説明いただきたいこと!
ここでは、住宅ローンの後悔を減らすために、お客様に事前に説明いただきたい項目について説明します!
①最優遇金利について
最優遇金利がお客様に適用される金利とは限らない点は、お客様が勘違いしやすいポイントになります。
住宅ローンを比較・検討する際には銀行のホームページを確認しますよね。
そして、各銀行の住宅ローンに関するページでは、多くの場合「最優遇金利」が記載されています。
一見、「ここに表示されている金利が自分たちにも適用される」と考えてしまいがちですが、実際はお客様の年収や勤務状況、自己資金などの条件によっては金利が決まるため、想定していた最優遇金利が適用されず、通常の金利で契約になることも多いのです。
そういった場合、最優遇金利でシミュレーションした返済額と、実際に適用される金利で計算した返済額とでは額が異なるため、あとになって「こんなはずではなかったのに・・・」と後悔を生むケースも少なくありません。
事前に、最優遇金利が必ずしも適用されるわけではない点について説明しておきましょう。
②金利タイプの選択について
2つ目は、金利タイプについての説明です。
住宅ローンの金利タイプには、フラット35に代表される全期間固定金利型、変動金利型、固定金利選択型の3つのタイプがあります。
どれが一番よいのか、はお客様によって異なりますが、それぞれのタイプをしっかりと理解しないままに選んでしまうと、後で後悔を生むことになってしまいます。
例えば、変動金利型を選ぶ場合には、今後の金利上昇のリスクなどにも触れておく必要があるでしょう。
③団信特約について
3つ目は団信特約についてです。
契約者が万が一の時、借金の返済義務がなくなる団信についても、しっかりと説明しましょう。
フラット35」では加入の有無が選択できますが、多くの住宅ローンでは団信に加入することが前提となっています。
代表的な団信には、以下のようなものがあります。
・一般的な団体信用生命保険
・三大疾病特約付き団体信用生命保険
・八大疾病特約付き団体信用生命保険
もちろん、金融機関によって対象となる病名や適用条件が異なります。
そのため、お客様にとってどの団信に加入していただくのがベストか、は事前に健康状態や現在加入されている保険などについてヒヤリングする必要があるでしょう。
お客様が住宅ローンで後悔しないためには、住宅事業者様の協力が不可欠!
家を建てられる際、お客様が住宅ローンを比較し、それぞれの金融機関の特徴を熟知されているケースは決して多くありません。
そのため、住宅ローン選びにおける後悔は、お客様の知識不足に起因するといってもよいかもしれません。
しかし、だからこそ住宅事業者の皆様には、お客様に寄り添い、不明点や心配ごとがクリアになるよう説明していただきたい、と考えています。
なぜなら、「お客様に納得していただいた上で金融機関を決めていただく」、これが住宅ローン選びによる後悔をなくす一番効果的な方法といえるからです。
つまり、お客様の後悔をなくすためには、住宅事業者様の協力が欠かせない!ということになります。
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しかし実際のところ、住宅ローンについてお客様に説明し、理解していただくには時間も手間もかかります。
そういった寄り添いの積み重ねが「信頼」につながり、クチコミが広がったり、お客様を紹介ししていただけたり、といった相乗効果を生むことも少なくありませんが、その一方で大変だと感じたり、限りある時間のなかで、「ローンについてこんなに時間を使っていいのだろうか」と優先度に疑問を感じる方もいるのではないでしょうか?
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