西野亮廣さん(キングコング) 売り方と広告が変わった① 「競争に参加するのをやめてみた」

2019/06/2120:131215人が見ました

5月27日に長野県・松本で工務店のネットワークLOCASによるセミナー「LOCASミーティング」が開催され、建築家の谷尻誠さん、お笑い芸人・西野亮廣さん、BETSUDAI 林哲平さん、サンプロ/LOCAS代表 青柳弘昭さんたちが登壇。約150社の住宅会社が集まった。内容を一部抜粋してお伝えする。



西野亮廣さん(キングコング)


Profile
お笑いコンビキングコングを結成。漫才、バラエティでの活躍などの一方、絵本作家として作品をヒットさせる。現在はビジネス書の執筆やオンラインサロンの運営などジャンルを超え多岐に活躍。

 

①競争に参加するのをやめてみた


 芸人をスタートして出演番組もヒットして、これは売れたぞと思ったんですが、スターになれる感じは全然なかったです。数年でスターになれるんじゃないか、芸能界ってそういう場所でしょと思っていたのに、登ってもその上にはほかの先輩芸人さんがいて、その上にはタモリさんとかさんまさんとかがいる。これじゃいつになってもスターにはなれないぞと思って、理由を考えたときに、結局僕のやっていることは先輩芸人の敷いてくれたレールに乗って仕事をしているだけだと。誰かが司会をしている番組で結果を出せば出すほど、司会の方にポイントが入っていく、親にポイントが入るような形になる。つまり競争に参加した時点で負けが始まっているわけです。なら競争に参加するのはやめよう、テレビはやめようと。それが25歳の時です。じゃあレールから外れて自分のできることは何かを考え始めて、そこから何年もかかるんですけどそこは今回飛ばします。で端折りますが、今は絵本を出したり、それを映画化しようと動いていたりとか、オンラインサロンを運営したり、ビジネス書を書いたりもしています。

解き続けないといけない2つの問題

 総じて言いたいのは、要は挑戦していこうということです。それで大事なのはここから。色々挑戦しているんですが、一方で僕たちの挑戦を止めてしまうものとは何だろうということを結構議論していて、それは大きく2つで。


 まずはお金ですね。つまり、ケーキ屋さんをやりたいといったときに家賃が捻出できなくなった瞬間、僕らはケーキ屋さんを諦めないといけないし、お笑い芸人だとしても最低限の生活費みたいなものが捻出できなくなってしまった瞬間にお笑い芸人をあきらめないといけない。すべての挑戦にお金の問題は絡んできて、挑戦を強制的に終わらされてしまう。


 2つ目は広告ですね。ケーキ屋さんをどうやって告知していくんだとか、僕も絵本なんかを出しましたけど売れなかったら次回作が出せないので、この絵本をどうやって売っていくんだとか、タレント活動してますけどじゃあキングコング西野というのをどうやって広めるんだとか。広告作業ですね。モノ売ったりとか集客したりとか。すべての問題にはこの2つが絡んでいて、つまり挑戦するにはこの2つ、「お金と広告の問題を解き続けていかないといけない」のに、残念ながら僕らはお金の問題、広告の問題の解き方を習わずに大人になってしまっていて、そういう人が大半で、単純な「どうやってモノを売ったらいいんだ?」ということも知らずに大人になっている。


 なので、僕がビジネス書を書くときはこの2つ、お金と広告の問題を重点的に書くようにしてまして、そしてこの2つの在り方が今大きく変化していて、それを知らずにいるのはやばいよって話を今回はします。


②今は、作りこまれたものを出していく方がナンセンス」 へつづく



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