果てしなき収納力との闘い(その3) ■続・家づくりの玉手箱

2023/10/0716:29115人が見ました

 

果てしなき収納力との闘い(その2)からつづく

 

 

「雨漏り」との闘い

 

いきなり雨漏りの洗礼を受け、作ったばかりの倉庫のアフターメンテナンスに追われることになってしまいました。うすうす予感はしていたものの「つくり手」としてはへこみます。

 

次女の大量の荷物が控えていますので、気を取り直して原因究明にかかります。雨の日に屋根の上の水の状態を観察してみました。かなりねばって見るのですが、いまいち決定的なところはよく分かりません。

 

しかしこの倉庫、屋根面に勾配がほとんどないことは明らかであり、すごい雨足の時には雨水が溝に満水状態になっていそうです。そこで、倉庫の真ん中あたりにつっかえ棒をして屋根面中央の高さを持ち上げて、強制的に屋根勾配をとってみました。

 

しばらく様子を見ていると、大雨の後でも全然漏らなくなりました。これで改修方針が決まりました。ただ、狭い倉庫の真ん中につっかえ棒になる柱を立てるのはイヤなので、断熱・台風補強も兼ねて屋根勾配をつけることにしました。

 

具体的には、

 

①断熱材を屋根面勝ちで施工、屋根に水が入っても壁の断熱材の外側を流れるようにする

 

②断熱材のジョイント部分は屋根鉄板のジョイント部分を避けて割り付ける

 

③2x4材と金物でフレーム構造にして断熱材を押さえてたわみを矯正、水勾配をつけると同時に台風時の変形も減らす

 

雨漏り対策としては不確実な面がある割には予算のかかる方法ですが、やってみることにしました。外壁や屋根が出来てから断熱材を入れて、さらに骨組みを作るという順番は通常と逆ですね。

 

 

↑雨の日に屋根の上の状態をチェックするも。。。

 

↑雨漏り対策も兼ねて屋根・壁にも断熱材を入れました

 

↑2x4材で対風圧補強。ちょっと細工して屋根勾配をつけました

 

↑内部はひとまわり狭くなってしまいましたが、より部屋っぽくなりました

 

 

 

「残材」活用の極意

 

次女の引っ越し荷物には、部屋のプチリノベーションで使っていた集成材の板材が大量に入っていました。これらは東京のホームセンターで調達したもので、引越しまでに全部処分するつもりでした。しかし、板材なので引っ越し屋さんに頼んでいたカートの隙間に入ってしまうということで、鹿児島に帰ってきてしまったのです。

 

とはいえ、そのような大量の残材をしまっておく場所はありません。カーポートの後ろの、既にある倉庫にも木材は各種たくさん入っているのでした。かといって接着剤の入った集成材を薪ストーブの燃料にするのも抵抗があります。(そもそもうちには薪に困らない事情もあります)

 

「残材」減らしを色々考えたところ、大きめの材料は倉庫の内装にしてしまうことを思いつきました。断熱材は柔らかいので凹んだり傷がついたりしやすく、保護と後々ネジ釘が打てるよう下地を兼ねてやってみることに。

 

↑東京の次女宅の引っ越しカート(手前のベージュ色のは梱包された自転車)

 

↑大量の「残材」も鹿児島に帰ってきてしまいました

 

↑苦肉の策として残材を倉庫の内装材に(断熱材保護にもなりました)

 

↑別荘のような佇まいになってきました

 

↑出入り口ドアを開けておくと庭の緑しか見えません

 

 

 

「収納力」のあくなき追求

 

そんなこんなで無事に雨漏りも解消し、オーストラリア製の倉庫はカスタム仕様になって完成しました。元々のきっかけとなった次女の引っ越し荷物も楽勝で収納できました。合わせて妻所有の「宝物」である洋裁用の大量の生地も収納することに。断熱材も入って、環境的に生地の保管にも「合格圏」になったようです。これで「本宅」が少しはスッキリしそうです。

 

あと「本宅」の本棚から溢れている本がなんとかなれば。。。まだまだ「残材」も残っていました。引き続き本棚製作に取り掛かりました。何しろ現場は「自宅敷地内」で材料も道具もそこにあるので、気が向いたら少しずつでもやれるのがDIYの良さです。常に離れた場所で決まった期間に仕事を終えないといけないプロの大工さんとは違って、アマチュアは気楽なものです。

 

↑次女の荷物が無事収まり「残材」で雑誌用の棚を製作

 

↑続いてA5版以下の小さい本用の棚も製作

 

↑最後にドア部分も断熱、取手もつけちゃいました

 

 

 

 

雨漏り・台風対策とともに本格的に断熱化、「残材」活用と、オーストラリア製倉庫はどんどんデラックスになっていきます。さて、それだけの値打ちはあったのか?次回最終回で検証します。

 

 

 

果てしなき収納力との闘い(その4)につづく

 

 

 


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