工務店のWEB&SNS、誰が担当すると成果が出る?

2020/01/2415:561861人が見ました

世の中がちらしからデジタルに変化した今、イベントページの更新、ピンタレスト&インスタへの写真投稿、LINEでの情報配信、WEB広告の出稿など、WEBやSNSで集客・営業活動を行うことは当たり前の業務となりました。

数年前までは無かったこれらの仕事。付属の仕事ではなく業務として落とし込み、そして成果を出すためには、一体誰が担当するのが良いのでしょうか。

専属の担当者?営業が兼務?パートさんを採用する?

工務店規模別にみてみましょう。

 

年間棟数50棟以上の工務店

専属のマーケティングや広報部門がある工務店が半数以上です。100棟以上ではほぼすべてに専門部署があり、正社員が2人以上で担当しています。

WEBは営業の武器と捉え、営業に専門の正社員を配置しているケースもあります。(下図では営業アシスタント)

誰が担当している場合が一番成果を出しているでしょう?担当別の問い合わせ獲得件数は以下となりました。

マーケ・広報、営業アシスタントの、専属の正社員が最も成果を出しました。専属で担当する彼らは、WEBでの問い合わせ獲得件数がそのまま自身の仕事評価です。営業ノルマと同じく、明確な目標を与えそれに邁進できることが成果につながっています。

一方主業務ではなく、総務やICの正社員が兼務で行っている場合は、残念ながらあまり成果がでていません。

さらに、専務や常務など役員が担当している場合も成果が出ていません。

「今までの業務はそのままで、追加でWEB業務をお願いする」のではなく、WEBを主業務とした担当者を配置することが、この規模では求められる体制です。

 

20棟から50棟の工務店

WEBを担う専属部門か、営業部門が担当する会社が多いです。

営業が担当する場合はアシスタントではなく現場で営業する正社員がWEBを行っている会社が殆どです。

50棟規模とは違い担当者は1名です。

 

成果は次のようになりました。

この規模では役員が成果を生んでいます。特に社長の親族(ご子息が殆ど)が営業部門を統括している場合に、高い成果が出ています。ご子息は30~40代で、時代に合った営業への転換を掲げ中心になって取り組まれています。

営業を行っていない親族や社長が取り組まれている場合は、あまり成果がでていません。他にも担う業務が多く片手間になりがちなことが原因のようです。多くの成果を生むためには、社長よりも業務として継続的に取り組むことができる社員が担当する方が良いでしょう。

 

 

10棟から20棟の工務店

営業部門の社員が取り組むことが多いです。

この規模の工務店では、紙媒体をベースにした従来型の営業・広報をやめ、一気にWEBに踏み込まれることが多いでのが特徴です。その場合真剣に取り組むのは営業担当で「WEBは営業相手を生む」と、自分のためにWEBに取り組まれます。

その取り組みは結果に表れています。

このような成果を生むためには営業担当本人だけでなく、会社として営業がWEBに取り組むことに理解を示していることが必要で、全社を挙げて理解・取り組めなくてはなりません。

営業が担当しない場合は、WEB担当としてパートさんを新たに採用または任命される工務店が多く、営業アシスタント・広報・総務の66%はパートの方でした。

営業社員+営業社員、社員+パートさんの2名体制で取り組む会社も多いです。

 

10棟以下の工務店

社長や親族(社長奥様が多い)がWEBをされることが多くなります。

WEBを専門的に行う広報や総務は社員ではなくパートさんを採用し取り組まれているところが殆どです。

成果で見ると、社長や親族はあまり成果が高くありません。

営業や経理、総務など幅広い業務があり、WEBに集中した時間や意識を持てないことに原因があるようです。

その中で成果がでているのは、社長とタッグを組んで取り組む広報・総務のパートさんです。毎月20件以上の問い合わせを獲得している工務店もあります。

WEBは経営にとって大切な集客を担います。社長が考え、専属のパートさんが社長の指示の元取り組む。この関係が出来れば成果が出やすいでしょう。

ただし5棟以下では、社長が自ら考え自ら取り組んでおられることが殆どです。その場合は社長が決意と覚悟を持って継続して取り組み、毎月3件前後の新規問い合わせを獲得しておられます。

 

成果を出す担当とは?

工務店規模により人員採用・配置は変わりますが、どの部門が担当しても成果のために共通して必要なことがあります。

 

1.担当者は自己流だけでなく、継続的に手法を勉強していること

2.担当者だけでなく社長または決定権のある責任者が、知識をアップデートしていること

 

体制の次は、この2点を推し進めることが成果を左右します。

社員には継続して勉強できる環境を、社長・責任者は自らが行動を、続けることが必要です。

一覧へ戻る