リアルターソリューションズの内山です。
今回のテーマは「家づくり中断」を決意する顧客心理の真相に迫ります。
簡単に言うと、自社の説明、足りてますか?という話です。
顧客心理を理解して、残念な家づくり中断を減らしましょう。
順調に進めていたつもりだったのに……
「ちょっと家づくりをストップしたいと思います」
先日、クライアント様の営業会議に参加した際にお聞きしました。いわゆる中止案件ですね。
営業マンなら誰しも経験したことがあるんじゃないかなと思ういますが、皆さんはいかがですか??
僕はもちろんありますw
詳細を聞いていると、営業としては順調に進めていたつもりだったそうです。
しかしお客様から家づくりストップの連絡が入り、「今後の動向については少し時間をかけて考えたい」とお話されたとのこと。こうやってお客様から連絡が頂ければまだましで、ある日突然お客様との連絡が途絶えてしまうというケースもあると思います。
なぜこのような事態が起こってしまうのでしょうか?? 解説していきたいと思います!
中止案件はなぜ起こるのか?お客様心理から考察
そもそも工務店さんや住宅会社のターゲットは、これから初めて住宅を購入する方(第一次取得層)が多いと思います。
つまり買ったことがない人が多いわけです。
「あたり前なことを言いなさんな」と思うかもしれませんが、ここを本当の意味で理解しようとせず、軽んじている営業マンは結構中止案件が多いように思います。
もう少し深堀りしていきましょう!
これは肌感なので、正確なデータではありませんが、今まで自分が接客してきたケースやクライアントさんからの案件相談をたくさん受けてきた中で感じることがあります。
それはお客様の傾向として、マイホームを持つという夢を漠然と大きく捉えている方が多いということです。
要は緻密に計画立てて進めている方が、実は少ないということを意味します。
「何からすればいいのかな?とりあえず住宅展示場に行ってみようかな」
「とりあえず土地の情報を不動産屋さんにもらいに行こう」
「ローンが心配だからネットで情報収集しよう」
「家買った先輩に色々分からないことを聞きに行こう」
お客様の大半は上記のような感じで家づくりをスタートされています。
これは暗いトンネルを明かりなしに進むようなものです。
お客様は手探りで家づくりのトンネルにそろそろと入ってきている。
この状態で商談を進めていったとしても、最初は見えていたゴールが途中で見えなくなると、進むのが怖くなってきます。
この心理を理解してください。(図参照)
この状態になってしまうと多くのお客様はそこから先に進めません。
多くのお客様は立ち止まってしまうか、来た道を戻ってスタート位置に帰っていってしまいます。
立ち止まるばかりか、来た道を戻ってしまう理由として、所要時間やルートを何となく覚えているからというのが心理学的な見解だそうです。
大体3時間くらいで来たからそれくらいで元居た場所には戻れるだろうという算段がはたらきますよね。そんなイメージです。
逆にこれから先はどれくらいの時間がかかって、どんな道なのか分からないから進みにくいということですね。
もっともっと親切に、〇〇のように道案内しよう
ではお客様が家づくりを進めるにあたって、迷わないようにするためにはどうすればいいのでしょうか?
実は多くのお客様が問題解決のノウハウを既にもっています!!!!
それは「カーナビ」です。
見知らぬ場所に車で行くとき、カーナビに目的地を入力しますよね? あれです!!!!
入力したらどうなりますか?
道のスペシャリストであるカーナビから提案があると思います。
「どのルートで行くのか?」→高速使う?下道?距離優先?
「どれくらいで到達するのか?」→所要時間
「交通状況はどうか」→渋滞や事故などの情報
「SA情報」→おいしいご当地グルメ、ガソリンの給油ポイント等
もうお分かりですよね??
そうです。カーナビがしていることは私たち営業マンがお客様に対して提供しなければならないサービスなのです!!
▼ルート
→土地から?建物から?同時並行?まずは資金計画?
▼所要時間
→お休みを何回くらい頂くのか?1回何時間くらいかかるのか?
▼交通状況
→土地情報や建物の仕様など
▼SA情報
→利用できる補助金などはないか?
こんな感じです。
結局、説明すべきことが説明できていないだけ
下の図を見てください。実は家づくりにはこれだけの必要なステップがあります。
どれも説明を省略していいものではありません。皆さんにとっては当然、この全体図が当たり前になっているかもしれませんが、それをしっかり説明しているでしょうか?
そのうえでカーナビのように「ルートを案内する」ことが、お客様の不安を解消するためにすべき責任だと思います。できれば、どのステップについて尋ねられても、最低限説明できるべきだと思います。
図を元にあらためて自社の説明、営業フローを見直してみましょう!
多くの営業マンはお客様に選択肢を提示するというよりは、「こうやって進めていきましょう」という部分提案型が多いように思います。
クライアント様には「お客様に購入の疑似体験をして頂く」なんて解説したりしていますが、要は「お客様が家づくりの全体像や、注意すべきポイントが分かっている状態」を目指さなければ不安は解消されません!
逆にこれができれば、お客様は安心して家づくりを進めて頂くことができます!
今一度皆さんの説明で事足りているか?! 暗いトンネルのままお客様の手を引いていないか? 振り返ってみてください!
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