京都にみる外壁色

2019/02/2819:561634人が見ました
みなさま、こんにちは。

LoIRO.(ロイロの鈴木あゆみです。

https://www.loiro.jp 

 

建築『色』知識、

本日は

「京都にみる外壁色」についてシェアしたいと思います。



まずは、京都の街並みをご覧ください。

 

こちらは、知恩院手前の白川沿い

 

 

 

花見小路の街並み。

 

懐かしいポストもあります。

 

 

 

 

 

細い路地も人気の写真スポットになっていました。  

 

 

 

外壁の色、は違いますが  
トーン(明るさと鮮やかさ)は似ていて調和がとれています。  

 

 

 

 

この並びの家の木の明るさは中程度ですね。 

 

 

 

 

 

 

この並びは木の色は濃く暗く、すだれの色がアクセントになっています。  



まさに、京町家、といった風情が漂っていますね。  
こういった観光で海外の方が訪れ歩くような場所はもちろんなのですが、  
(この時期も観光の方が沢山いらっしゃいましたが、なるべく人通りのない場所を  
選んで撮影しました笑。)  



そうではない、住宅群だとこんな感じだったりします。

 

落ち着いた色彩ですね。  

 


素敵な街並みとして知られる地域は  
それぞれの建物が周りに配慮しながら存在し、  
1軒だけが突出して目立つということがありません。  
それが逆に街並みとして素晴らしい個性を生み出しています。  



では、外壁の塗装色を少し調べてみましたので見てみましょう。  
(花見小路の外壁色)  

 

 

日本塗料工業会の色見本帳で調べています。

もちろんドンピシャ! のものは見つけにくいこともありますが。  

マンセル値  
2.5Y 6 / 2  
(
色相 明度/彩度)  

が近いようです。  

 

 

こちらは  
マンセル値  
7.5YR 7 / 2  
(
色相 明度/彩度)  

が近いようです。  

この落ち着きある街並みのポイントは  
明度と彩度です。  

明度は「色の明るさ」のこと。  
花見小路の街並みには飛び抜けて明るい外壁、というのは存在しません。  

彩度は「色の鮮やかさ」のこと。  
同じく、花見小路の街並みに鮮やかな黄色やオレンジの壁はありません。  


このような街並みは、まさに京都の景観政策によって守られています。  
景観ガイドラインでその詳細を見ることができますが、  
景観ガイドラインの「建築デザイン」では、  
各地域の建築物の意匠について、  
色についても細かく規制されています。  

まず、ビビッドな(原色の)色は禁止色、になっています。  
そして、各地域で「調和する色彩」というものが定められています。  

花見小路の外壁については  
色相は木,漆喰,日本瓦,土壁等の自然素材に使用されるYR(黄赤)Y()N(無彩色)  
中明度(4〜7)低彩度(3未満)  
となっているようです。  


上の写真を確かめるとその通りになっています。  
日本塗料工業会の色見本をお持ちでご興味のある方は  
ぜひチェックしてみてください。  


住宅の外壁色で日本の歴史的な街並みをイメージしたい場合など、  
この色相・明度・彩度 を参考にしつつ  

若干カジュアルで親しみのある雰囲気にするにはアクセントに  
中程度の明るさの木(調)等を、  

格式のある、重厚で伝統的な雰囲気にするにはアクセントに  
濃い木(調)等をもってくると  

それぞれ統一感のある外観をつくることができます。  

ぜひ参考になさってみてくださいね。

 

 

 

 

 

LoIRO.(ロイロ)鈴木あゆみでした。

https://www.loiro.jp 

 

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