こんにちは、住宅収納スペシャリストの川島マリです。
収納プランを学ぶ講座や収納コンサルでお施主様と話していると、コロナ前より家づくりや収納に詳しくなっています。
家づくり系YouTuberやインスタグラマーから多くの情報を得られるのと、SNS利用に積極的な世代が家を建てるようになったからなのでしょうか。
今年に入って注文住宅の契約をされたI様と話す機会がありました。
依頼先の探し方が、知り合いの紹介、住宅展示場、数社から相見積をとって比べるといういままでの方法ではなく、インターネットの検索で見つけた会社をトコトン調べそこへ依頼したそうです。
調べるうえで、収納提案をしていることが選択項目のひとつに入っています。
そこで、収納の取り組みを発信するメリットについて、考えてみました。
依頼先を選ぶのはネット情報が主流になる
I様は、インターネットで自分の住んでいるエリアで評判のいい会社を調べ、ホームページ、インスタ、口コミ、ルームツアーを見て、会社の勉強会へ何度も参加し、足を運びながら依頼先に決めたそうです。
数社から相見積りをとって比べることはせず、「家を建てるならここ以外ない!」と、自分たちの予算で家が建つのか聞いたそうで、依頼する時点ですっかり会社のファンになったことが分かりました。
依頼先のホームページとインスタには、完成した家やお施主様の暮らし方、笑顔の写真と、楽しく丁寧な家づくりをしているというメッセージが溢れています。
素敵な写真が目を引くと思ったら、スタッフにはカメラマンが在籍しています。そして、収納についてどう取り組まれているのかも書かれています。
安心して依頼できる要素が沢山ありました。
お施主様が求めている収納提案
数年前、住宅関連の方と収納提案について話した際に、家を作るには多くのことを決めなくてはいけないので、「収納ニーズがあると分かっても収納提案は時間がかかるから出来ないよ」と言われました。
また、収納の提案には自信がないので、「希望された収納をそのまま間取りへ入れている」と言われた方もいます。
お客様の収納知識はあがっていますので、収納や片付けの基本的な知識を知って話せることが、ここに依頼したいと思っていただくには必要になってきたと感じます。
キッチンの背面収納を選ぶのも、商品知識はショールームの方へ任せられますが、収納を含めた家事動線の提案と話しができればお客様の信頼を得られます。
収納に詳しいといっても、お施主様には2パターンあります
収納について様々な知識を持った方は増えていますが、ちゃんと自分たちの暮らしやモノを分かったうえで依頼されている方と、収納情報だけに詳しく便利そうと思う収納を何となく希望している方がいます。
後者の方は、収納や片付けに苦手意識のある方が多いので、ご要望を入れた間取りを提案してもなかなか決まらないかもしれません。
情報収集しすぎて、何がいいのか本人が分からなくっているからです。
片付けやすい収納を一緒に考え伝えてあげられると、クロージングに繋がります。
収納提案が得意だと間取りの打ち合わせがスムーズになる
収納の得意な担当者だとお施主様が思うだけで、「この人の言う事なら安心できる」と間取りを決める決心がつきやすいようです。
収納相談をしていると、「担当者が収納に詳しくないので」と不信感だけで間取りを決めかねている場合があります。
家電を買う時に同じ商品をすすめられても、商品説明ができる店員さんのほうが買いたくなるのと同じですね。
収納が多ければ満足した住まいになるの?
少し前は、収納といっても、納戸、クローゼット、押入れ位でした。
ところが最近は、ウォークインクローゼット、パントリー、シューズクローゼット、ファミリークローゼットと収納の種類が増えています。
お施主様がインターネットで調べて、便利そうに思える収納をあれもこれもと希望して、収納過多になっている間取りを見かけます。
収納を多くとると居住スペースを削ることになりますので、限られた床面積でどれくらい収納をとるのか収納の整理をすることも必要になっています。
モノを置くための家でないことに気づいてもらわなければ、住んでから多すぎる収納を持て余すかもしれません。
洗面・脱衣室がランドリースペースに、家事コーナーとパントリーを一体型に、納戸の一部をワークスペースにと、家事効率から間取りと収納が絡んで複雑になっています。
収納提案はヒアリングに時間がかかりますが、強みにしていただくことがいい結果を生みます。
I様は、すでに家づくりについてインスタで情報発信をはじめているので、工務店の宣伝になるという好循環になっています。
日常的にSNSをしている世代の家づくりがはじまりました。
ファーストアプローチを成功させるためにも、収納提案の得意な会社にするのはいかがでしょう。