住宅性能だけで判断されない、「人」で支持される工務店

2019/04/2217:33484人が見ました

はじめまして。
高垣工務店(和歌山県田辺市)の石山登啓と申します。

弊社は、「なんかいい工務店」を目指し、気持ちが通じ合うチームワークや、地域のつながりを重視した経営方針を掲げています。お陰様で、人口10万人以下の極小商圏でも紹介率は7割を超えています。年間棟数上限36棟で、主に新築事業を展開しています。

発達障害児向けの施設運営や半日デイサービス事業も展開しています。社員数は計40人になりました。2018年度の住宅事業のみの売上高は約8億円です。

まず、最初に言います。

弊社は、デザインや高性能といった部分で突出している訳ではありません。商圏では、高垣工務店よりも優秀な工務店はいくつもあるでしょう。

そんな弊社が、なぜ地域でトップの棟数と売り上げをたたき出すことができたのか。

若手を育て「人」が中心の家づくり

いくつか要因はありますが、「メンターリング」が大きく貢献しているはずです。私は高垣工務店の代表取締役を務めながら、企業研修や育成におけるメンタル支援全般を行う、メンターリング・アソシエイツ(東京都練馬区)で取締役を務めています。

高垣工務店は、同社が提唱するメンターリングを自社の教育システムに導入し、スタッフの自尊心を高める取り組みを行っています。ここが大きなポイントです。まずは圧倒的に肯定することから始めます。

よく、「肯定することは良いけど、結果的に甘やかしになるのでは?」と指摘されますが、それは間違いだと私は思っています。

当社では、営業や設計、大工など、あらゆる職種がありますが、まずは新人に“下駄を履かせる”ことをしています。例えば営業なら「受注」という成功体験を経験させることで、自尊心を向上させます。肯定的な自己感覚を持ってもらうことで、営業に対する苦手意識や不安要素を払拭させるのです。
ただ、未経験の場合、大なり小なり、何らかのミスをします。その際には、上司が責任を取る姿勢を明確に示すようにしています。役職者には「これは舞台だと思って、部下にその姿勢を見せてほしい」と伝えています。これは“尻拭い”ではありません。組織で一定の権限を持つ者が、ミスをした部下の将来の評判や評価を脅かす可能性や、不必要な心理的圧迫を取り除く目的もあるのです。

私は各地の地方零細企業や地域工務店を訪問することが多いですが、特に小さな組織ほど、この当たり前のことができていない会社が多いです。新人は職場で「心理的安全性」が担保されれば、自尊心は必ず高まります。まずは組織でその土壌を作ることから始めてみましょう。

弊社では週1回、施主を幸せにするための「全人類ハッピー計画」という会議を開き、顧客との家づくりを恋愛・結婚にたとえ、最終的なゴールは契約でも建物の引き渡しでもなく、顧客と一生お付き合いしていくという目標を確認しています。

自尊心を高める土壌作りができたら、いよいよ、「人」が中心の家づくりを標準化した仕組みを開始しましょう。

次回は、その手法を公開します。

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