vol.01 スラブ筋下のかぶり厚さは60㎜以上ある

2019/06/2717:45144人が見ました

チェックタイミング ~後戻りのできない「10工程」~

チェック項目

今回のピックアップ項目は、「スラブ筋下のかぶり厚さは60㎜以上ある」です。

現場品質コンサルタントの目

「60㎜のスペーサーブロックを使っているから大丈夫」と思っていませんか?戸建て住宅のべた基礎に60㎜のブロックを使い鉄筋工事を行っている現場を多く見かけます。しかし、精度の高い施工と工夫がなければ、60㎜のブロックを使いスラブ筋下のかぶり厚を60㎜以上確保することは難しく、我々は基準を満たしていない現場を数多く見てきています。

施工不備によるリスク

かぶり厚さが少ないと短い期間で「鉄筋が錆びる」リスクがあります。コンクリートがアルカリ性の状態の時は鉄筋の錆びを防ぐことができますが、コンクリートの中性化が進むと錆びを防ぐことができなくなります。二酸化炭素との化学反応によるコンクリートの中性化は、外部側表面から進行することから、かぶり厚さを多く確保することで錆びさせる期間を遅らせることができます。鉄筋が錆びると、錆びの表面でコンクリートとの剥離を起こしたり、体積膨張でコンクリートのひび割れを誘発したりするため、基礎の強度や耐久性が損なわれる恐れがあります。また鉄筋自体も錆びていない部分の断面積が小さくなるため強度が低下します

解説

べた基礎の場合、スラブ筋下のかぶり厚さは60㎜以上確保する必要があると法令で定められています。

■基礎底のレベル差(不陸)
基礎底の高さが不均一である場合に、基礎底の高い場所でスラブ筋下のかぶり厚さが不足することがあります。レベル精度の高い施工が必要です。

■基礎底の転圧不足
転圧不足で基礎底が柔らかいとスペーサーブロックが沈み込み、スラブ筋下のかぶり厚さが不足することがあります。基礎底をしっかり締め固める必要があります。

■根切りの精度
ハンチ部分もかぶり厚さの確保が必要です。建物の位置を正確に出し、鉄筋の加工形状を考慮した根切りを行う必要があります。

■スラブ筋の定着部分の端部
スラブ筋の定着部分の端部でかぶり厚さが不足することがあります。定着部分を斜めに固定する等、定着部分の端部のかぶり厚さを確保する工夫が必要です。

■縦筋の定着部分
縦筋の定着部分でかぶり厚さが不足することがあります。鉄筋加工・鉄筋組立・配筋高さの調整等、定着部分のかぶり厚さを確保する工夫が必要です。

■スラブ筋のたわみ
スラブ筋がたわみ、かぶり厚さが不足することがあります。スペーサーブロックを細かく配置する(一般的に@1m以内)・スラブ筋の結束ピッチを細かくするなど鉄筋が乱れたりたわまないようにする工夫が必要です。

 

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