住まいづくりの達人、一般社団法人住教育推進機構理事長の大沼です。
テーマは、「安い新築より高いリフォームがなぜ良いか?」ということです。
今回のお題は「建築基準法前の家 耐震補強」についてです。
結論から言いますと、昭和25年以前の建築基準法前の家は、古民家鑑定士という資格を持っている人に診断してもらうのが一番いいと思います。
そうすることによって、メリットが出てきますので、それについてお話したいと思います。
伝統工法の家は基本的に石敷きの上に柱が立っているという家ですが、未だにそういう家がしっかりと残っているのはなぜかというと、制震構造のつくり方だからです。
揺れて元に戻る力をしっかりと持った建物になっています。
平屋建ての家も二階建ての家も、足固めといって、足元をしっかりと開かないようにしてあげるのが、耐震補強の大事なポイントになります。
足固めをすると、実は基礎工事がいらなくなります。
一般の建築士の設計ではダメなんですが、古民家鑑定士がしっかりと検査をして、伝統再築士が設計をすると、基礎がなくても、例えばフラット35を通すことができたりするわけです。
ですので、古民家鑑定士、伝統再築士を活用していただきたいと思います。
ただ、この当時の建物は、そのままであることがあまりなくて、たいがい増築をしていたりとか、何かしらいじっていたりします。
増築していたりすると、その建物が制震構造寄りなのか、耐震構造寄りなのかがわかりにくくなります。
ですので、古民家鑑定士がしっかりと検査して判断することが大事です。
制震構造寄りのつくり方であると判断されれば、基礎がなくても公の検査を通ることができるという案件もあります。
実際に古民家鑑定士に検査を依頼すると費用が掛かります。
ですけれども、もし制震構造寄りと判定されれば基礎をつくる必要がなくなるわけですから、費用的な面でも大きなメリットになりますね。
もし、石敷きの家に住んでいて戸建リノベーションを考えている方は、古民家鑑定士と伝統再築士を調べて探していただければと思います。
今回のお題は「建築基準法前の家 耐震補強」についてでした。
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以上、住まいづくりの達人、大沼でした。
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