みなさま、こんにちは。
LoIRO.(ロイロ) の鈴木あゆみです。
建築『色』知識、
本日は「"白”インテリアの落とし穴」についてシェアしたいと思います。
「壁はどのようにしましょうか?」
「とりあえず白で。」
「そうですね。白だと明るくて広く感じますしね。」
というのは、よくあるパターンなのではないかと思います。
建築を専門としている方でも、
「色のことはよくわからないし、“白”にしておけば間違いないから」
というように色決めしてしまう方(特に男性!?)もいらっしゃるかもしれません。
ですが、
“白”は果たして明るく広く、心地良い空間になるのでしょうか?
本日はそれを「反射率」を元に見ていきたいとおもいます。
対象物に光をあてた時にどの程度反射するかを表したものです。
まず、“白”の反射率は88%と言われています。
そうですよね。何しろ白いので、かなり反射するよな〜、、というイメージはつくと思います。
では、
私たち日本人が落ち着いて過ごせる、心地良さを感じる反射率は一体どの程度でしょう?
答えは、、60%を超えない程度、と言われています。
60%を超えない程度・・・というと?
下記の反射率を見ると、イメージが湧きやすいと思います。
檜=55〜65%
コンクリート=20〜50%
畳=40%
赤煉瓦=25〜30%
上記のマテリアルの色が持つ反射率については
だいたいイメージできたかと思います。
色そのものについての反射率を知りたい方は、
「日本塗料工業会」から出ている塗料用標準色見本帳を参考にしてみてください!
明度8.5 = 反射率67%
明度8 = 反射率58%
となっているのですが、
建築でよく使用されるベージュ系(YR)で見てみると
日塗工15-85B(マンセル値:5YR 8.5/1 ← この数値の8.5が明度)がこちら
(正確には日塗工の色見本をご確認ください。)
日塗工15-80F(マンセル値:5YR 8/3 ← この数値の8が明度)がこちら
じっくりと日本塗料工業会の見本帳を見る事が無い方も多いかもしれませんが、
経験値の高さがより仕事や人生を豊かにするのと同じように、
色の経験を積む事で、より色を使えるようになります。
ぜひこの機会に各色の明度に着目してパラパラっと眺めてみてください!
1つ注意していただきたいのは、
もちろん、空間全てを反射率60%未満の建材でそろえましょう、ということではありません。
まず、望まれているのはどのような空間なのか、ということ。
心地良い空間が良い場合もありますし、
スタイリッシュで少し緊張感のある空間、
家族との話がはずむ空間、等
色々な空間イメージがあります。
そういった中で、
この反射率も色決めのひとつの目安にし、
空間のカラーコーディネートをしてみていただければと思います。
以上、
LoIRO.(ロイロ)鈴木あゆみでした。
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