「企業にとって広報とは何か?」をテーマに更新をしている、今回は2 回目です。
前回は「広報」という仕事を定義し、共有させていただきました。ここからは、工務店における「広報」の話に入っていきますね。
[第1回はコチラ]広報担当って何するの?広告と違うの?工務店にも必要なの?
人がいないと家は建たないから、住宅業は「労働集約型ビジネス」
さて工務店における広報の話に入る前に、工務店というビジネスについて考えてみましょう。家づくりをしている我々工務店は「労働集約型ビジネス」の業界です。これはつまり「お金を稼ぐには人が必要だ」ということを意味しています。
対義語の「ストック型ビジネス」を考えてみるとわかりやすいのですが、たとえばみなさんお持ちの携帯のアプリなどがこの「ストック型」の代表的なビジネスです。一度仕組みをつくってしてしまえば、お客さんがどんどん来てその仕組みにお金を払ってくれる。これは労働を集約しておらず、システムをつくるというひとつの労働のあと、人的リソースを投入せずにお金がストックされていくカタチです。(もちろんシステム管理の人は必要ですが!)
労働集約型ビジネスの売上げアップには、「採用」が必須
それに対して「労働集約型ビジネス」の典型である我々工務店では、人がいなければ家が建たないわけです。営業、監督、職人のひとりひとりが年間で関われる棟数は決まっていますよね。つまり「労働集約型ビジネス」は、売上を倍にしたければ人も倍にしなければいけないビジネスモデルなのです(もちろん、一人ひとりの成長によってできる棟数は多くなりますし、そこの教育もやっていかなければいけないことですが)。
基本的な考え方として、我々工務店では企業の成長にともないスタッフの数も増えていきます。逆に言えば、売り上げを倍にするためには、仲間を倍に増やしていかなければいけないのです。つまり「採用」が必須なんですね。
「採用」に欠かせないのが「広報」の仕事
そして、採用するためには「広報」の活動が必須です。「私たちはこういう会社です。共感・信用してください」というメッセージ。これがないと人を増やすことはできないんですね。やはり企業が永続していくためには、新しい人が入ってくるような憧れてもらえる会社でないといけません。今いる社員で頑張るのはもちろんですが、人間は年をとっていくし、何かの事情で人が辞めることもある。ですから、常にきちんと企業のブランドを作っていかないと、企業というのは永続しないのです。
企業の永続・拡大を考えたときに必須になってくるのが広報の仕事。そのなかでも特に、労働集約型ビジネスとして典型的な工務店では、広報活動が必須になるというお話でした。
次回は具体例として、実際に地方の工務店が意識的に広報をおこなった結果、年間の中途採用へのエントリーが1000 件にまでなったことについて、お話させていただければと思いますので、お楽しみに!
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