こんにちは、住宅収納スペシャリストの川島マリです。
新型コロナウィルスの影響で在宅勤務が3ヶ月以上続くと、一時的なことではなく日常生活が変わった実感が湧いてきました。
今までは、休日以外は夜遅くにいるだけだった家族が、平日から一日中家のなかで仕事をしているのですから、家の使い方が大きく変わりました。
我が家でも、息子と私がリモートになったため、それぞれが個室で仕事をしています。
ウェブ会議用にネット環境がよくて、雑音が聞こえない部屋は、寝室しかないため、ベッド横に仕事コーナーをつくりましたがベストな場所では無いです。
株式会社リクルート住まいカンパニー
「コロナ禍を受けた『住宅購入・建築検討者』調査」
オンライン上でのアンケート調査※調査期間 2020年5月17日(日) ~ 5月21日(木)
株式会社リクルート住まいカンパニーの調査報告をみると、
コロナ拡大前後での住宅に求める条件の変化としては、
「仕事専用スペースがほしくなった」を挙げた人が25%と最多です。
また、新しい住居で解決したい・したかった元の住居の不満・課題を尋ねたところ、
「住戸が狭い(専有面積)」(21%)との回答が最多。
昨年調査と比較して、回答者が最も増加した項目は
「収納が狭い」(前回調査:13%、今回調査:19%)
これからは、リフォームや新築の際により多くの収納と仕事専用スペースを希望されるお客様が増えそうです。
住宅収納スペシャリストとして、収納と仕事専用スペースの作り方について3つお伝えします。
暮らしの中で大切にしたいことを整理する
片付けの現場でもよくありますが、あれもこれもとご希望を聞いているとちぐはぐなことを言われている方がいます。
限りある予算とスペースなので、全ての希望を叶えるのは難しい。
また、ご家族でも人によってご希望が違いますので、早い段階で一緒に住まわれる方全員とお話をして情報を整理することも必要です。
例えば、「スッキリしたリビングで気持ちよく仕事をしたい」をテーマにされた方。
現在収まりきれない物がリビングに溢れている場合は、物を減らさなければ工事だけでは解決できません。
収まらない物がある場合は、お客様が大切にしたいと言われたテーマに戻って、残したい物を選んでもらいます。
そして、その場所で使う物を最短の動線で出し入れできる場所へ、収まりのいい奥行きの収納スペースを提案します。
家族の習慣を取り入れる
家族全員が家のなかでどう過ごしているかを、時間軸にあわせてヒアリングします。
一日の過ごし方を聞いてみると、人によって仕事スペースのご希望が全く違います。
仕事をしながら子供の世話や家事を行う方にとっては、完全に個室にならない、家事動線のいいところへ仕事コーナーがあったほうが便利です。
机も壁向きじゃなく、家族の様子が見えたほうがいい方もいます。
ウェブ会議がある方は、通常は家族の気配を感じられるリビングコーナーで仕事をして、会議用スペースは広めの納戸に机を置けるスペースを別に設けてもいいでしょう。
そして、仕事をするコーナーには仕事で使う物を全て収められる収納があると、常に片付いたリビングが維持できます。
仕事の区切りがつきますので、くつろぎの空間へもどして気持ちの切り替えができます。
リビングは、家族のものが置きっぱなしになる傾向があるので、細々した生活用品を一括で収められる奥行きが浅めの壁面収納は、使い勝手がよくおすすめです。
特に子供の勉強用プリントや、家庭の書類といった紙ものが、大切な仕事の書類と混ざらないために、書類の置き場所をきちんと决めることは絶対に必要です。
仕事スペースは、案外広くなくても大丈夫
仕事スペースと聞くと、大きな空間が必要な気がします。
でも、テレワークへ移行できる職種の場合は、狭小スペースで足りる方が多いです。
実際にどれくらいのスペースが必要かを確認します。
仕事で必要なサイズの机 + 仕事で使う物を収納する収納棚や引き出し
(収めたい物に3割スペースを追加)
3割スペースは、余裕になります。
必要最低限の引き出しや棚のスペースでは、仕事の進捗状況で物が増えた時に散らかります。
また、余裕のある収納スペースは出し入れしやすいため、片付いた状態を維持できます。
限られた床面積を有効に活用するために、いらない物を整理してもらえるような声掛けと、
壁面を上手に利用するとどう暮らしやすくなるのかといった具体的な提案が大切です。
リフォームは、荷物を出さなくてはいけないので、使わない物を整理するいいタイミングです。
物を減らすと、納戸や物置き状態になっている部屋を仕事スペースに活用できるかもしれません。
ぜひ、工事と一緒に、物を減らす声掛けをしてみてください。
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