クラフトバンク総研の高木です。
「電気は受注あるし、コロナの影響も無くて忙しいんだけどな」
「ウッドショックの影響で大工の現場が急に無くなって…」
弊社には日々、こういった問い合わせがあります。
工事会社の受注はコロナ禍、ウッドショックでどう変化したのでしょうか?忙しいのはどの工種でしょうか?
本記事は公開から半年以上経過した後も継続して読まれている以下の記事の続編です。
⇒【コロナ後の建設業②】電気は忙しい、足場は厳しい?(2020年11月版)
全国2.3万社の登録する弊社の建設工事マッチングプラットフォーム「クラフトバンク」のデータから、工種別の案件掲載動向を分析し、コロナ後の建設業の受注動向が気になる方向けに「3分で読める範囲」でまとめています。
電気通信を中心に設備系は安定
クラフトバンクは「東京の元請が埼玉の電気工事会社を探す」ように、工事会社を探す際に発注者が案件を掲載する仕組みです。この発注案件掲載数の増減を見れば、「元請が今探している工種」を数値化できます。
クラフトバンクの2019年10月~2021年6月までの期間を6か月単位で分けて工種別の傾向を分析しました。(総案件掲載数に対する比率の推移)
[外装] 塗装、防水、鳶、足場、大工など [設備] 電気、通信、給排水、空調など
[内装] 内装、クロス、クリーニングなど [その他] 一式工事、解体、土木など
コロナ後の2020年4月以降、足場・塗装・大工などの外装関係の掲載数は減った一方、電気・通信・空調・給排水などの設備関係は掲載数が増加し、その傾向が直近まで続いています。
掲載案件の発注金額の月次平均値もコロナ後、下がらずに推移しています。(コロナ、ウッドショックがあっても職人の単価は下がっていない)
設備は影響が少ないが……
増加している設備工事の詳細を見てみます。突出して増加しているのはLAN工事などの電気通信工事です。電気、給排水、空調などの他の設備工事も安定しており、設備は景気の影響が少ないと言えるでしょう。単価も安定しています。
ウッドショックの影響があると言われている大工などの外装関係は2021年6月までの傾向を見る限り、コロナ後に一定数落ち込んでから回復していません。6月から木材の価格がさらに大きく上がったので、7月以降の数値の変化を注視します。
国交省の統計では、店舗やオフィスなどの着工数は2021年4月以降回復していますが、それと関係するためか内装関係の掲載数が若干増加しています。
現状を踏まえた元請、工事会社それぞれの対策等、より詳細は弊社リンクも是非ご確認ください。
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