ブランディングのコアコンテンツ「氷山理論」の全容公開とその影響力について

2019/02/2000:471187人が見ました

こんにちは
ネクストプラスの戸谷です。

今回も「中小工務店が自社ブランディングを確立して、行列のできる工務店になる方法」についてお伝えしていきます。

この原稿は、中小工務店がブランディングと売上アップを手に入れるための「戦略」と「ツール」を手に入れる『ブランディングカレッジ』の第5回目終わりの帰りの新幹線の車内からお届けしています。

今日は、
「名刺・封筒・のぼり・POPなど」の『目に見える』ブランディングツール制作  優良見込み客の新規反響や浮上の事例が続出している「ママ座談会」や「地域ブランディング」の『目に見えない』仕組み部分のブランディング戦略についての研修でした。


この『目に見える』『目に見えない』については以前投稿した記事の『第2章:ブランド作りに欠かせない「氷山理論」とは?』も参考にしてください。
https://chikalab.net/articles/83
 
この記事では、氷山のように海面より上にある「目に見える部分」はその一部であり、(海の中にある)「目に見えない部分」の方が大きく重要であるということをお伝えしました。

今回はこの「氷山理論」の内容について詳しく見ていきましょう。

【1:氷山理論の全体像とは?】

早速ですが答えを先に紹介したいと思います。コチラの図をご覧ください。

 

青い丸で色付けされた部分が「目に見えない部分」=「その会社の本質的価値」にあたる部分です。では早速順番に見ていきましょう。


【2:一番重要な「経営理念」について】

 「経営理念」という言葉はよく耳にすると思います。でもパッと説明できる人は少ないのではないでしょうか。そこでまずは言葉の定義を確認しましょう。

経営者の経営哲学や信念、行動指針や目的などを明文化し、その企業が果たすべき使命や、基本姿勢などを社内外に向けて表明するものでである。特徴として、経営者が変わったとしても、長期にわたって受け継がれる不変的・持続的なものであるほか、抽象的・規範的である事などが挙げられる。
出展:フリー百科事典『ウィキペディア』

何をするにしてもすべての決断・行動の判断基準になるのがこの経営理念です。会社の存在意義とも言えます。いま業績を伸ばしている会社は明確に経営理念が明文化されていて、スタッフにも徹底されています。参考としてハウスメーカーの経営理念を見てみましょう。

 【参考

◆旭化成ホームズ社の経営理念
「住まいを通じて安心で豊かな暮らしを実現します」 
参照:https://www.asahi-kasei.co.jp/j-koho/philosophy.html/

◆住友林業社の経営理念
住友林業グループは、公正、信用を重視し社会を利するという「住友の事業精神」に基づき、人と地球環境にやさしい「木」を活かし、人々の生活に関するあらゆるサービスを通じて、持続可能で豊かな社会の実現に貢献します。
参照:https://sfc.jp/information/company/keiei_rinen/

◆大和ハウス社の企業理念
グループの根幹を成す考え方であり、将来にわたって私たちが共有すべきものです。
一、事業を通じて人を育てること
一、企業の前進は先づ従業員の生活環境の確立に直結すること
一、近代化設備と良心的にして誠意にもとづく労働の生んだ商品は社会全般に貢献すること
一、我々の企業は我々役職員全員の一糸乱れざる団結とたゆまざる努力によってのみ発展すること
一、我々は、相互に信頼し協力すると共に常に深き反省と責任を重んじ積極的相互批判を通じて生々発展への大道を邁往すること
参照:https://www.daiwahouse.com/about/csr/

 

【3:あらゆる場面における判断基準となる「行動指針」】

経営理念に従って行動指針を定めます。日々現場で判断をしなければいけない時にも、スタッフは「これは経営理念に沿っているから実行しよう/沿っていないから止めよう」と自分で判断して行動できるようになります。

この行動指針が不明確だと、「Aさんはコッチと言ってたけど、Bさんからはアッチと言われた。どうすればいいの?」という問題が生じます。そしてスタッフによって言っていることとやっていることがバラバラになりかねません。

何でもかんでも社長に確認しないと物事が前に進まない会社は要注意です。

【4:価値提供と仕組みの根幹を成す「事業・システム」】

これはあなたが大工さんで、一人親方であれば必要ないかもしれません。しかし工務店の経営者の仕事として避けては通れない課題です。

・どんな事業(注文住宅?規格(企画)住宅?リフォーム工事?不動産はやるのか?など)を、
・どのような仕組み(大工さんまで自社で雇用するのか?営業と設計は分けるのか?売り方=セールスステップを用意するのか?など)でお客様に提供するのか?

 「事業・システム」は言い換えると「経営戦略」といっても良いかもしれません。どのような戦略で事業を成長させていくのか?経営者の大切な仕事です。

ちなみに「戦略」は「戦いを略す」ことです。やらないことを決めることこそ戦略といえます。(例:車で30分以上かかる現場はやらない。新築はやらずにリフォームに特化する。など)

 

【5:スタッフ育成にも効果的なブランディング研修】

工務店の社長と話をすると、皆さん必ず何かしらの想いをもっています。しかしそれを言語化できていない、スタッフにも話していないケースが非常に多いことに驚きます。発信していないのに「うちのスタッフは・・・」と愚痴を言っても何も改善しません。

まずは社長の口からスタッフにその想いを話していきましょう。とはいえ、スタッフの多くは「分かりました!」と言いながら、実は良く分かっていないという悲しい現実があります。

ではどうしたらよいのか?

先ほどまで行っていた『ブランディングカレッジ』研修では、スタッフも一緒に『目には見えない部分』=経営理念、行動指針、事業・システムの重要性を学びます。そしてワークやシェアを通じて、一緒に考え、発言し、見直していきます。つまり会社の理念について考えて発言する場を設けているわけです。

その積み重ねが本当は大切なこと=『目には見えない部分』を意識させるようになり、その結果「経営理念」が浸透し、自ら考え行動する人材を育てていくことにつながります。

先ほどの研修のシェアでも「今日学んだことを実際に行動して、カタチにしていきます」と女性スタッフの人が意欲的に社長に宣言していました。『目に見えない』ことを学び意識させることが、スタッフの成長を促していく秘密であり、その場を提供するのもブランディング研修の大きな役割の一つなのです。 

<追伸>
もし社長が自分の想いをスタッフに共有できていない、そしてどうしていいか分からない時は、ぜひブランディンカレッジに相談してください。

http://www.next-plus.co.jp/service/branding_college/

次回は423日に体験会を開催します。募集開始は2月末を予定しています。案内ページがご用意で来たらチカラボでもお知らせいたしますので、次回の記事を楽しみにお待ちください。

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