こんにちは
ネクストプラスの戸谷です。
今回も「中小工務店が自社のブランディングを確立して、行列のできる工務店になる方法」についてお伝えしていきます。
実は来月4月に弊社主催で『ブランド作りセミナー』の開催が決定しました。詳細は最後の追伸をご覧ください。
そのセミナーでも詳しくお伝えしていくのですが、今日は私のルーム記事の目的である「自社ブランディングの確立」について具体的な方法を公開します。
【1:ブランド作りに失敗する、よくある残念な間違いとは】
その前にお伝えしたいことがあります。全国の工務店ブランド作りをサポートしてきて、ブランド作りが上手くいかない、ブレてしまっている会社のパターンが見えてきました。
それがこちらです。
多くの工務店が先に売りたい商品(答え)が決まっていて、その商品を売るために必要なツールをつくって、最後にどのようにマーケティングしていくのか?セールスの仕組みを整えるのか?を議論しています。
典型的なパターンは、
1:社長が新しいノウハウ導入やフランチャイズへの加盟を決める
2:その決定をスタッフが聞かされる
>スタッフの心の声:「また何か新しいことをやるのか......」
3:売り方を考えるがなかなか進まない
4:(業を煮やして)社長がツールや方向性を決める
5:スタッフはその決定に従い行動する
です。
しかし本当の意味での「自社商品」をつくり、そこから「自社ブランディング」を構築していくにはこのパターンは悪手です。
なぜなら「ブランディング」とはつくるのは時間がかかりますが、崩れるのは一瞬だからです。最近のバイトテロや企業の不祥事などを見ても明らかなように、企業の方針やスタッフの行動一つがSNSで拡散され、一夜にしてブランドイメージが悪くなる可能性があるからです。
これを防ぎ、もっと主体的に参加してもらうためには、最初からスタッフを巻き込んで[自分の意見も反映されている]と実感してもらうことが重要なのです。
つまりブランド作りの正しいプロセスとは、
となります。
では最初に行う「どんな会社に?」というプロセスでは何を話し合い、決めていけばよいのでしょうか?
【2[STEP1]理念やビジョンを明確にする】
経営者の人なら何度も言われていることだと思いますが、やはり一番大切なことであり、最初にやるべきことは「理念やビジョンの明確化」です。ではなぜ理念やビジョンが重要なのか?改めて簡単に箇条書きにしてまとめておきます。
【理念やビジョンが重要な理由】
・理念が無いと会社のあるべき姿や、未来像(ビジョン)が見えなくなってしまう
・中長期的な目標(ビジョン)が見えなくなって、日々の作業に忙殺されてしまう
・場当たり的な行動を選択して、方針や戦略がブレてしまう
・社長とスタッフ/協力業者などの関係者の気持ちがバラバラになってしまう
・お客様からの共感が得られにくくなってしまう
ではどうすれば理念やビジョンを明確にすることができるのでしょうか?詳しくは『ブランドづくりセミナー』でもお伝えしていますが、ここではそのいくつかをご紹介します。
【理念やビジョンを明確にする方法】
・〇年後にどんな会社にしたいかを決める
・どんな商品を、どんなお客様に提供したいかを決める
・地域にとってどのような存在でありたいかを決める
・スタッフにどのように成長してほしいかを決める
・お客様とどのような関係性でいたいかを決める
・パートナーとどのような関係性でいたいかを決める
普段スタッフを交えてこのような話をする機会は少ないかもしれません。だからこそブランディングや商品開発を一つのきっかけに、新たにみんなで話し合い、同じ方向性を向いて進んでいけるように話し合ってみてはいかがでしょうか。
お勧めは決まった内容を上記のように一枚の絵にしてみんなに共有することです。「1000の言葉よりも1枚の絵」とはまさにこのことですね。
【3[STEP2]会社の強み/商品(コンセプト)/お客様を明確にする】
会社全体の方向性が決まったら、次は会社/商品/お客様、それぞれを明確にして行きます。ここをどこまで深掘りできるかで成果が決まります。
では、なぜ明確にする必要があるのかを箇条書きでお伝えします。
【会社の強み/商品(コンセプト)/お客様を明確にすることが重要な理由】
・理念やビジョンとの整合性が重要だから
・お客様との接点になるのが商品だから
・商品が決まらないと戦略が決まらないから
・お客様(ターゲット)によって効果的な戦略/戦術は変わるから
ここで大切なことをお伝えします。『ブランド作りセミナー』でもお伝えしているメッセージなのですが、
お客様が決まれば、商品は決まります。
商品が決まれば、お客様は決まります。
ということです。つまり「お客様」と「商品」は相互に影響を与え合っているということです。では具体的にどうすれば決められるのか?そのポイントをお伝えします。
【会社の強み/商品(コンセプト)/お客様を明確にする方法】
・どのようなお客様に家を建てて欲しいかを決める
・自社にどのような強みがあるのかを考える
・その強みはどうすれば伝わるかを考える
なかなかパッとは決まらないと思います。この部分はお伝えしたいことが多いので、皆さんからのリクエストがあれば別の機会に詳しくお伝えできればと思っています。
【4[STEP3]STEP1,2に基づいてカラーやロゴを決める】
ここからはお客様の目に触れる具体的な制作に入っていきます。このフェーズで最初にやることはカラーやロゴを決めることです。では、なぜカラーやロゴを決めることが重要なのでしょうか?
【カラーやロゴを明確にすることが重要な理由】
・自社の理念や強みを分かりやすく伝えるため
・想いや言葉では伝わり切らないため
・視覚で一瞬で多くの人に同じイメージを持ってもらえるため
・競合他社と差別化しやすくなるため
・具体的なツールを作成するときに必要だから
特に「カラー(色)」のもつイメージ喚起力は非常に強力です。ここもまた別の機会に詳しくお伝えできればと思っています。(『ブランドづくりセミナー』でも時間が許す限り事例をご紹介しています。)
あまり細かくなっても止まってしまうので、ここでは簡単に自社/商品に合ったカラーやロゴを決めるための方法をお伝えします。
【カラーやロゴを明確にする方法】
・自社のイメージを決める(どんな会社だと思ってもらいたいかを決める)
・そのイメージを伝える最適な色は何色かを決める
・そのイメージを伝えるためのロゴ(マーク)を決める
・そのイメージを伝える最適な写真や言葉/書体は何かを決める
これが決まっていると、この後のSTEPで迷うことがなくなり、時間/お金といったコストを無駄にかけることなく、質の高いツールを量産することができます。
【5[STEP4]ツールを展開する(ブランドコントロール)】
STEP3で決めたルールに従って名刺や封筒、ホームページやパンフレットをつくっていきます。実はブランディングは「つくる」より「守る」方が難しいのです。考えられたデザインルールをもとに、一貫性のあるツール展開をすればある程度のブランドはつくれます。しかし気が付くとそのルールは守られなくなっていることが多いのです。さらには良かれと思って余計なことを実行して、ブランドイメージを崩している場合もあります。
その結果、お客様は「あれ?なんかちょっと違うかも......」と敏感にその変化を感じ取り、静かに去って行っていきます。そこで最後にお伝えするのはこちらの内容です。
【デザインコード(STEP3で決めた内容)を守ってツールを展開する方法】
・社内ツールの全体像を把握する(リスト化する)
・何のために、どんなツールをつくるのかを明確にする
・外注/内製化を決めて、スケジュールを決める(進捗管理とチェック体制)
・担当者を決めて、定期的に品質のチェックをする
【6:最後に……】
上記の内容を社長一人で決めるのは大変だと思います。スタッフを巻き込んだプロジェクトにすることはさらにハードルが高く感じるかもしれません。だからこそやり切った工務店は、競合を圧倒するブランディングに成功し、スタッフが自発的に行動するようになって、行列ができ続ける工務店になることが可能になるのです。
ぜひ一度、皆さんで取り組んでみてください。
それだけの価値があることは保証します。
【追伸】
2019年4月『ブランドづくりセミナー』開催決定!
本連載でお伝えしている内容の大半は、弊社主催の『ブランディングカレッジ』という連続講座でお伝えしているノウハウの一部です。
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▽▼ブランディングカレッジとは?▼▽
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そしてブランディングカレッジのエッセンスを感じてもらうために年に数回、不定期で開催しているのが『ブランド作りセミナー』です。
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本記事でお伝えしている内容をもっと詳しく知りたい!スタッフと一緒に話を聞いてみたい!という方はぜひご検討ください。
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