屋根形状が大きなポイント

2018/11/1912:06269人が見ました

施工手順だが、まずは現況をしっかりと調査する。最初に確認するのは屋根の形状。勾配の低い屋根や変形屋根の建物だと、小屋裏に人が入れるだけの懐の寸法がなく、工事がやりにく部分が生じる。小屋裏から工事ができないと内壁を壊すしかなくなる。この場合、費用が嵩むので上述の金額では納まらない。

次に屋根裏と床下にもぐって、断熱材の施工状況などを確認する。築20 ~ 30年程度の住宅の小屋裏だと、グラスウール10K50㎜厚の薄い断熱材が入っている程度。床もグラうウールだと10Kで40㎜が入っている程度で、いずれも施工精度はよくない。

また、この年代の建物は、床下から見ても小屋裏から見ても目視で分かるほど隙間だらけで、壁や小屋裏の断熱材が気流に晒されており、本来の性能を発揮していない。実際、小屋裏にいると壁の空隙から気流の流れを体感する。

築20数年になる住宅の床下の様子。ベタ基礎だが断熱材は施工されていなかった

既存の天井断熱の様子。断熱材が置いてあるだけ(写真提供:山善工務店、ほかもすべて)

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