前回、私たちの事業領域に合わせてお伝えすると締めくくりましたが、その前に大切なことに触れておきたいと思います。
私は、主宰する会の仕事で他の工務店を訪問する機会がたくさんあります。
訪問先の会社規模は様々ですが、あることについて必ず質問します。
それは、『理念はなんですか?』という内容です。
答えが返ってくるのは代表者で4割くらいです。
理念は有るけど覚えていない代表者が3割。
残りの3割は、そもそも理念の策定がされていません。
そして、答えが返ってくる4割の会社の中で、全ての社員が理解しているというのはその中の5割あるかどうかです。
つまり、『理念共有』が出来ている会社は、全体の2割ということになります。
あくまで肌感覚ですが、それほど外れていないと思います。
前回お伝えした、『会社の存在理由』や『何を成し遂げるのか』というコアな部分が無い、または理解されていないというのが大きな問題になっているにも関わらず、表面的な問題に振り回されているということはよくある話です。
理念が無いということは、社員はどこに向かうのかもわからず、何のために仕事をしているのかもわからないということになります。
『ビジョンが見えない・・・』という言葉には、社員にとって将来不安にもつながる危険性があるということです。
そうなると、実力のある社員から順に辞めていきます。
そして、新入社員を募集しても社員は集まりません。
なぜなら、率直にいうと『魅力が感じられない』からです。
さすがにそれじゃマズイから、さっそく理念つくるかっ!
と言ってすぐに出来るものでもありませんし、安易につくった理念には力がありません。
『存在意義』や『将来像』などを定めるには、経営幹部が集まって時間を掛けて策定する、または第三者に入ってもらい策定するなど、きちんと取り組むのが良いと思います。
ちなみに、ハウスクラフトでは『ミッション』・『ビジョン』・『コアバリュー』という形で理念を定めています。
『ミッション』 ・・・私たちの責任
『ビジョン』 ・・・私たちの目標
『コアバリュー』・・・私たちの約束
それぞれに大切な意味を持つので、次回から、その内容をお伝えできればと思っています。