気流止めに用いる圧縮グラスウールは、1棟あたり200 ~ 300 枚使用する。それだけの量をつくるのに2~3日掛かる。現場に作業スペースがあれば現場で制作しながら気流止めの施工をしてもよいが、敷地の狭い街中であれば、事前に圧縮グラスウールを制作しておき、現場では詰めるだけの状態にしておいたほうがよい。
隙間を塞ぐための材料にはなんでもよいが、建物の隙間は不均一なので、やわらかい材質で復元性があるものがよい。そういう意味で、圧縮グラスウールは適している。圧縮グラスウールは、施工現場ごとに工務店がつくる。つくり方は単純で、425㎜×395㎜×140㎜厚の気流止め用のグラスウールが製品化されており、これをポリエチレンフィルムの袋(家庭用のごみ袋)に入れ、掃除機などにより空気を抜いてぺたんこの状態にして、袋口を固く縛る。この材料を間柱や柱の間に差し込むように入れて、カッターで袋の上部をいると材料が復元し、隙間が埋まるという仕掛けだ。
圧縮グラスウールを現場に搬入したところ。かなりの量になる
圧縮グラスウール。柱-間柱と間柱-間柱のどちらにも入れられるように425×395㎜になっている