「デザインは良いけれど、予算に合わないね。」
こんな言葉を聞いたこと、言ったことありませんか?
これは実は矛盾した言葉なんです。
なぜなら、デザインとはお金の使い方を適切に決めることだからです。
デザインを見た目のことと誤解されていることが多いので、
ここはしっかりお伝えしたいと思います!
皆さん、建築家安藤忠雄さんの代表作「光の教会」をご存知ですか?
コンクリート打放しの壁に十字架のスリットを抜いた美しい建築です。
でも、建築当時予算が足りず大変だったそうです。
そんな中、安藤さんが「だったら屋根のない青空礼拝堂にしたらどうか」と提案したのです。
それこそデザイン。
安藤さんは、お金の使い方を提案したんです。
私はこのことを本で知った時、世界的建築家も私たちと同じことをしていると知ってうれしくなりました。
結局それは依頼主が納得せず、最終的には施工会社が一肌脱いでくれたおかげで屋根がついたそうですが。
私には経験ありませんが、世の中には「お金がいくらかかっても良いから」ということで依頼する施主が存在するようです。
でも、そうしてできる住宅は全く人を感動させるようなものにはならないと思います。
なぜならデザインする理由がなくなるからです。
住宅デザインはお金の使い方を適切に決めること
いくらでもお金があれば、何を基準にして適切かが判断できません。
限られたお金の使い方を真剣に考えて決める。
こういうことができたらデザインは成功と言えます。
そして、その結果現れる住宅のカタチ、姿、(=いわゆる見た目)が人を感動させるほど美しいから、
デザインを見た目だと誤解する人がでてしまうのではないでしょうか。
「デザインはお金の使い方を適切に決めること」
ぜひ知っておいてください。