住まいづくりの達人、一般社団法人住教育推進機構理事長の大沼です。
テーマは、「安い新築より高いリフォームがなぜ良いか?」ということです。
今回のお題は、「無垢床板 メンテナンス」についてです。
新建材の床板は傷つきにくいんですが、傷つくと治すことはできません。
無垢床板ですと、凹みやすいんだけれども、治しやすいということです。
つまり、治すやり方をしっかりと覚えておけば何の問題もないということになります。
その、無垢床板のメンテナンス方法を見ていただきたいと思います。
例えば、無垢床板の上に物を落としたりするとやはり凹んだりします。
凹んでしまった場合のメンテナンスのやり方を説明します。
写真のテープを貼った部分が凹んでいます。
これをどうやって治すかというと、一度水をつけて時間をおいて、どこまで凹みが膨らんでくるかを確認します。
それから、濡らした布を当ててスチームアイロンをかけます。
スチームアイロンをかけると、強制的に木の中の空気層に蒸気が入っていきますので、木が膨らんで凹みが治ってきます。
それを何度か繰り返して、ある程度傷が治ってきたら、軽くサンドペーパーをかけて、元の仕上げと同じ無垢用ワックスを再塗装して基に戻すというのが、一般的な無垢床板のメンテナンスのやり方です。
大工さんが施工中に金槌などを落として床を凹ませてしまった場合も、このようなやり方で元に戻しています。
ただし、木の繊維がえぐれたり、欠けたりしてしまった場合は、やはりパテ埋めをしなくてはならなかったりします。
ですが、極力パテを使わずにメンテナンスをすると、長く年月が経ったときにいいと思います。
なぜかというと、無垢床板は年月が経つとだんだん日に焼けて黄色くなって艶が出てきます。
パテ埋めをしてしまうと、パテの部分だけ色が変わりませんので、それが目立ってくるようになります。
ですので、極力パテで補修せずに、素材そのままをメンテナンスして治すという方がいいと思います。
無垢床板は傷つきやすいということを気に掛ける方は多いんですが、凹みやすいけれども治しやすいし、そのやり方を分かっていれば自分でできますので、それを覚えてもらって、普段生活する場で、無垢床板の素材感を味わっていただければと思います。
今回のお題は、「無垢床板 メンテナンス」についてでした。
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以上、住まいづくりの達人、大沼でした。
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