サッシ形状とコストについて

2019/11/1109:051014人が見ました

住まいづくりの達人、一般社団法人住教育推進機構理事長の大沼です。

 

テーマは、「安い新築より高いリフォームがなぜ良いか?」ということです。

 

今回のお題は、「サッシ形状とコスト」についてです。

 

結論から言いますと、窓の形を変えると30%以上値段が下がるものもあるということです。

 

性能がいいサッシにしたいけれどコストが上がってしまうので、どうにかして抑えることができないかという場合、窓の形状をちょっと変えてみると値段が変わりますので、覚えておいてください。

 

例えば、図のPoint1のように、たてすべり出し窓を、開かないフィックス窓にすると、約半分の値段になります。

 

また、上げ下げ窓にすると、実はたてすべり出し窓よりも値段が上がります。

 

このように、どんな形状のサッシを選ぶかによって、値段が結構変わります。

 

サッシの両側が動く引き違い窓で、横幅1650㎜、高さ1100㎜の16511という、腰窓などによく使うサッシがあります。

 

これを、片側を開かないフィックス窓にすると、値段が15%くらい下がります。

 

ちょっとデザイン性を良くするために、真ん中をフィックスにして、左右を両側から引き寄せるようなサッシにすると、約1割高くなったりするんですね。

 

どうしても、見た目も大事ですので、お金を掛けるところと掛けなくてもいいところを考えながら、サッシの形状を選ぶといいと思います。

 

Point2のように、たてすべり出し窓を並べることがありますが、これもひとつフィックス窓にすると、値段が26%下がります。

 

このようにして予算を抑えていくのもいいんじゃないでしょうか。

 

また(よこ)すべり出し窓もそうですね。

 

これも、ひとつをフィックス窓にすると、値段が28%下がります。

 

Point3のように、ふたつ並んだたてすべり出し窓の片側をフィックス窓にすると、小さい窓ふたつより、大きいフィックス窓と小さいたてすべり出し窓の組み合わせにした方が、値段が13%安くなります。

 

更に、片側を横引の窓にすると21%さがります。

 

引き違いサッシというのは、実は性能面からすると、すべり出し窓よりもちょっと性能値が劣っているんですよね。

 

たてすべり出し窓の連窓にすると、実は家の気密性能や断熱性能が上がります。

 

気密や断熱にこだわるのであれば、このようなすべり出し窓を使うのもいいんじゃないでしょうか。

 

図の一番下のように、すべり出し窓二つを、フィックス窓とすべり出し窓の組み合わせにすると、16%値段が下がりますし、フィックス窓とよこ引き窓の組み合わせにすれば、更に26%値段が下がります。

 

このようにサッシの形状によって値段が変わりますので、今ある図面のまま進めるのではなく、どうしたら値段が抑えられるのかという打ち合わせも大事かなと思います。

 

今回のお題は、「サッシ形状とコスト」についてでした。

 

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以上、住まいづくりの達人、大沼でした。

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