こんにちは
ネクストプラスの戸谷です。
この連載では「中小工務店が自社ブランディングを確立して、行列のできる工務店になる方法」についてお伝えしています。
今回はまだまとまっていない、答えが出ていない未来について考えてみたいと思います。具体的にはアフターコロナ(コロナ騒動の終息後)の世界における工務店(住宅関連の)ブランディングで大切なことについてです。
【目次】
1:すでに起きていた変化の兆し
2:変化が加速するアフターコロナの世界予測
3:今だからこそ考えるべきこと、やるべきこと
4:まとめ
【1:すでに起きていた変化の兆し】
出す書籍が軒並みベストセラーになり、最新刊は発売前の予約の段階でAmazonでベストセラー入りしている著作者、パブリックスピーカーの山口周さんという方がいます。
勉強熱心の方やビジネス書を読む人は近年の「ビジネス×アート」の流れをつくった『世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか?』(光文社新書)でビジネス書大賞2018準大賞を受賞した人と言えば分かるかもしれません。
いま最も注目され影響力のある山口さんがTwitterで
とつぶやいています。
これは住宅(関連領域)とブランドの関係で、まだ誰も言語化できていなかったニーズとトレンドを分かりやすく表現していると思いませんか。(明確に実感するようになるには2~3年かかるかもしれませんが…)
30代後半以降の人はちょっと理解しにくいかもしれません。しかし生まれたときから不景気な日本しか知らないゆとり世代以降の若い人たちは、なんとなく肌感覚として理解できると思います。
実際にinstagramアカウントのフォロワー数を見ても
・roomclipjpが62.4万人
・make_my_room.meが45.5万人
など家の中の写真(承認欲求を満たす「家の中のモノ」)は非常に人気です。
【2:変化が加速するアフターコロナの世界予測】
本原稿を書いている2020年3月18日現在、学校の臨時休業(休校)はもちろん北海道は週末の3連休も外出自粛要請を検討してる状態です。
大阪商工会議所の調査では、大手企業の54.7%が在宅勤務やテレワークを実施しているとのこと。つまり一昔前はセキュリティの問題で家に仕事を持ち帰れない時代もありましたが、これからは家の中で家事や子育て(介護)をしながら仕事をする人も急増するはずです。
しかもこの流れは一過性のものではありません。コロナショックが収まった後も、働き方改革やAIによる自動化による労働時間の短縮は進み、市場の縮小や同一労働同一賃金で年収が伸びなくなる※といった流れのなかで、さらに加速していくと思います。
※短期的には契約社員のような非正規雇用のスタッフ賃金が上がるかもしれません。しかし長期的には正社員の給料が、より安い非正規雇用のスタッフの金額に近づく = 年収が下がる と言われています。
その結果、家の中での過ごし方(家族の団らんや仕事をするなど)や、家に求めること(承認欲求の充足など)はさらに多様化していくはずです。
このアフターコロナの時代に(特に一次取得者となる30歳前後の子育て世代が)住まいや工務店に求めることは何でしょうか?
【3:今だからこそ考えるべきこと、やるべきこと】
今回のコロナ騒動を通じて変化が加速する「お客様の頭の中にある好ましい住まいに対する価値観」を想像して、自社がどのような戦略を考えていくべきなのか?
リブランディングを考えている工務店や、これからブランディングに取り組もうと思っていた工務店は、アフターコロナの世界で住宅に求められることを真剣に考えてみてください。またはお客様の声を聴いてみてください。
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今までのように「省エネ」や「性能」の時代が続くのか?
それとも家族のコミュニケーションと作業(在宅ワークや作業するスペース)の両立の提案がより求められるようになるのか?
はたまた家(ハード)よりも家具やコーディネート(ソフト)を通じて自分の好きなモノで空間を演出して承認欲求を満たす流れが来ると考えるのか?
もしかしたら住宅自体へのニーズはあまり変わらないが、打ち合わせをオンラインで行いたい!家づくりセミナーも動画配信で済ませたい!といった「家づくり」の過程の方が重視されるかもしれません。
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そこにはすべての工務店に共通する「正しい答え」はありません。
エリアによって求められることは変わるはずです。だからこそ会社の理念や家づくりのコンセプト、強みがどこにあるのかといったブランドコアの見直しをしてほしいのです。
【4:まとめ】
今は住設の納品遅れや、打ち合わせのキャンセルなどで「そんな先のことなんて考えることはできないよ!」という人もいるかもしれません。この数年、集客や受注に苦戦しているという工務店さんもあるかもしれません。
しかし見方を変えれば今回のコロナ騒動は、会社も自分も変わる大きな、そして最後の大チャンスなのかもしれません。
ぜひしっかり考えて、そして勇気を出して決断してください。実際に年始から準備していた「無人見学会」という新しいサービスをクローズドで一部工務店に紹介しているのですが、比較的業績の良い工務店ほど良い反応をする傾向があります。
春以降により厳しくなる市場で勝ち抜くために今こそ、自分たちがどんなブランディング戦略を選択して、どんな施策を実行していくのか?ぜひ検討してみてください。
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