なかなか終息の目途が絶たない新型コロナウイルス。
何とか早く終息に向かってほしいです。
前回の記事後半で、お金の【もしも対策】について触れました。
この方法はある意味地道なもので、
短期的に何とかできるものではないかも知れませんが、
これから何か大きな問題が起きた時の対策として
参考になればと思いお伝えしました。
もっと短期的なものであれば、
セーフティネット保証を活用するなど対策が必要です。
https://www.meti.go.jp/covid-19/
条件さえ合えば有利に融資を受けることができるようです。
今回は、もう少し実業で身近なところにフォーカスしたいと思います。
それは、取り扱う【商品】のこと。
ハウスクラフトは、商品戦略によって現金を手元に残せる会社になりました。
https://www.house-craft.jp/
どのような業種にもあるこの【商品】。
マーケティングMIX(4P)の中で一番最初に出てくる、
経営するために最も大切な項目のひとつです。
住宅事業にとって、【売れる商品】と
【売れない商品】とは別のところで、
経営資源に大きく関わる要素があります。
ここでは【売れる商品】の要素ではなく、
2通りの商品カテゴリーの特徴により、
どう経営に影響するのかということを
お伝えしたいと思います。
そのふたつのカテゴリーとは、【自由設計】と【規格商品】です。
【自由設計】は、ある程度企業でのルールがあり
間取りが自由という、よくあるものです。
施主の要望を聞き取り、時間を掛けてつくり上げていきます。
もちろん、企業によってはデザインセンスに大きな違いが出たり、
仕入れの力や利益率によって販売価格もそれぞれです。
メリットは、自由が利きやすく、希望を叶えやすいこと。
デメリットは、工数と工期が長く長期化すること(おおよそ1年間)。
価格が高くなりやすいこと。ミスが起きやすいことです。
一方【規格商品】は住宅事業者側で
あらかじめ間取りや仕様が決まっているものです。
また自社で商品をつくるわけではなく、
FCに加盟することで企画商品を取り扱う企業も多くあります。
メリットは、工数が少なく比較的短期なこと(おおよそ6~7ヵ月)。
費用が抑えられること。ミスのリスクが少ないこと。
デメリットは、基本的に間取りや仕様の変更が不可能なことです。
どちらも取り扱いをされている企業は
その差についての理解があるかと思いますが、
簡単に表現すれば双方の特徴は良いも悪いも相反するものだということです。
ここで経営的な部分に触れたいと思います。
経営のリソース(資源)は
【ヒト・モノ・カネ・情報】の4つと言われています。
今回の2通りの商品に
大きな違いが出るのは【ヒト・カネ】のふたつ。
■【ヒト】の部分について
その① まずは登場人物の違い。
自由設計の場合、営業担当者が設計する場合はあるとしても、
やはりレベルの高いデザインを実現するためには、
専任の設計者が必要ということになります。
それに比べ、規格の場合には設計者がデザインすることはありません。
その② 打合せ回数の違い。
自由設計も規格商品も、
営業の工数はそれほど変わらないと仮定しても、
設計者の打合せ回数とコーディネートの
打合せ回数がまるで違ってきます。
単純に自由設計と規格では
コーディネートの打合せ回数は2倍ほど違います。
これだけでも、設計者の打合せ回数が
①現地調査+ヒアリング②プラン提案③修正案提示の3回。
コーディネートで4回の打合せで、規格との回数の差は2回。
ふたつの登場人物を合わせても5回分は変わります。
ここに営業が立ち会っているとなれば、どれだけの人が動いているのか。
さらに、設計者は施主と会っていないときに
提案するためのプランを練った後に提案資料をつくります。
目まぐるしく人が関わっているのがよくわかりますね。
■【カネ】の部分について
ヒトの部分でお伝えしたように、
登場人物の違いや打合せの参加総数などを考えていくと、
自由設計の場合はどうしても人件費は抑えられません。
さらに打合せ回数の差が少なく見積もっても5回。
これは週に一度会うことができても5週間の差ですが、現実そうはいきません。
だいたい2週間に一度が平均値でしょうか。
そうすると10週間となります。
簡単に2か月半の時間差が生まれてしまいます。
それでも蓋を開けてみると5ヵ月ほどの差が出てしまうのは、
設計の期間が思ったより多く掛かっているのだと思います。
早く新居に移りたい施主にとっては
かなりのストレスにもなりかねません。
ここで考えていただきたいことは、
請負金額が高いであろう自由設計と比較的安価な規格住宅。
仮に同じ利益率であれば、
自由設計の方が粗利益額は大きいとなります。
確かにその数字だけを見ると
自由設計の方にメリットがあるように見えますが、
これを人が動いた期間として捉えるとどうでしょう。
例えば、700万円の利益があった自由設計は、
700万円÷12か月=58.3万円/月500万円の利益があった規格住宅は、
500万円÷7ヵ月=83.3万円/月となります。
つまり期間による生産性の高さが規格住宅の方が高いということがわかります。
登場人物も少なく、打合せ回数も限定することで、
人件費も大きくなりません。
設計が複雑ではないので、ミスも起こりにくくなります。
自由設計を1棟完成させる間に、ほぼ2棟が完成します。
こうなると、自由設計が58.3万円に対して
規格住宅が166.6万円となります。
とんでもない差になりますね。
商品戦略が経営状態を変えるという意味をご理解いただけたでしょうか。
そうとなればと飛びついても、そう簡単にはいきません。
自由設計にも規格住宅にもメリットとデメリットがあり、
それは住宅事業者からしても、お客様からしても同じようにあるからです。
規格住宅のデメリットを解消し、
自由設計のメリットを取り込めるような商品をつくることができれば最強ですね。
そういうことを考えるのも経営者の仕事です。
参考に私たちが開発した商品を採用している
企業様の声を聞いてみてください。
https://www.youtube.com/watch?v=vO_B3q6xxyM&feature=youtu.be
詳しく知りたいという方は、
以下URLからお問い合わせください。
https://www.legacy-company.jp/contact/
市場から認められない商品は良品であっても買ってもらえません。
そして、商品は社員全員が良いものと思ってないと上手くいきません。
それには様々な要素がありますが、
営業マンでいえば喜んでもらえたかということが非常に大切になります。
良いものと思ってお客様に提案しても
喜んでもらえないと、意識は下がる一方です。
『答えは顧客が持っている』ということですね。
そんなわけで、お問い合わせいただいた方にはもれなく、
ハウスクラフトのお客様の声【OWNER`S VOICE】をお送りします。
私たちのサービスからどんな声が届いているのかを確認してみてください。
そして、この【OWNER`S VOICE】には特別な仕掛けがあるのですが、
それは届いた時のお楽しみということで。
『商品のチカラ』については、また違う機会にお伝えします。
市場から認められない商品は良品であっても買ってもらえません。
今回の【ヒト・カネ】の話の上に、
流通や資材選定などの【モノ】にあたる部分や、
トレンドのリサーチや未来創造といった【情報】までMIXしていくと、
商品はかなり磨かれていくと思います。
今回はこのタイミングだからこそ【売れる商品】の話ではなく、
【現金を生む商品】のお話でした。
新型コロナショックからの影響を最小限に抑えるヒントになれば幸いです。
次回はイベント開催の方法についてお伝えします。