ConTech総研の髙木です。
前回の「コロナ禍の工務店・工事会社の売上計画」では、
①売上は1~3割減る恐れがある(特に新築は25~30%減の予想。リーマン・ショック時の影響から試算しました)
②借入をした場合、返済分の売上確保・コスト減が必要
以上2点を踏まえると、
「不況の中で前期以上の売上を確保しなくてはならない」
「かつ、対面営業は制限され、施工現場の安全確保が求められる」
ため、コロナ前よりさらに他社との差別化が求められることについてご説明しました。
今回はより詳細に工務店の差別化とITについて考えます。
7つのチェックリスト
早速ですが、以下のチェックリストに「✓」をつけてみてください。
いかがでしたか?
1つでも「✓」のついた会社は、
「実はIT活用によって、既に他社と差別化できている」と言えます。
「え?それだけ?」と思われるかもしれませんが、詳しく説明していきます。
建設業の回答と、全産業の回答の比較をしてみましょう。
大半の項目で建設業の平均値は他産業を下回っています。
多くの会社で「大切なのはわかってるけど行動できていない」のが現状と推測されます。
他業界に比べ、大企業も含めIT化が遅れている建設業の中では、「ITを活用できている」ことで、他社と差別化できる業界とも言えます。
(データの出所は本記事最後の弊社リンクを参照ください)
IT投資「行っている」企業と「そうでない企業」の差
2016年度中小企業白書の「IT 投資を行っている企業」と「行っていない企業」の 3 年間平均の売上高、売上高経常利益率の比較調査によれば、「IT 投資を行っている企業」の方が、「行っていない企業」に比べ売上、売上高経常利益率ともに水準が高いことが指摘されています。「IT化の取り組みは業績を左右するもの」であると言えます。
白書の項目を整理すると「売上を増やす」「利益を残す」二分野での活用が業績に寄与した可能性が指摘されています。
売上を増やす:自社ホームページ、SNS、顧客管理クラウドの活用 利益を残す:ネット経由での資材調達、効率化のためのクラウド、 情報共有ツールの活用 |
また、白書では、予算を課題に挙げる企業もあるものの、予算の少ない中小企業でも使える安価なサービスが活用できるようになってきているため、
「効果がよく分からない」
「使いこなせる従業員や旗振り役の不在」
「相談相手の不在」
等が進める上での課題になっていることが指摘されています。
IT活用は必須、経営者が率先して学び行動を
中小企業では何か新しいことを進めるにあたって、経営者が旗振り役になることが多いのが実情です。そのため、経営者が従来のやり方に拘らず、「まず調べて行動する」ことで、建設業では今からでも差別化になると考えられます。
また、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて業界団体が策定したガイドラインに「テレワークやオンライン商談、現場管理のリモート化を推進し、事業スタイルの変革を」と、感染防止のためのITの活用が盛り込まれました。コロナによってITの活用は「売上を増やす」「利益を残す」ことに加え「顧客や従業員、職人の感染防止」という要素も加わりました。
多くの事例が無料で全国から学べる状況になっていますので、チカラボの他記事も参考にしていただければ幸いです。
なお、詳細は弊社のリンクもご参考ください。
⇒ https://contech.sustina.me/n/nca033194b9f1
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