ConTech総研の髙木です。
前回の「コロナ禍の工務店の差別化とIT」は、まとめると以下の内容でした。
・コロナ禍で借入増、需要減の中で受注・利益確保が求められる
・これまで以上に差別化が求められるが、IT化が遅れた建設業ではITを活かすことが他社との大きな差別化になる
・コストよりも旗振り役などの人材の問題が重要
今回はより具体的に「ツールと進め方」についてまとめていきます。
企業規模別の有効ツール ~小さな会社に大げさなものは必要ない~
「1億円の壁」と業界内で言われますが、建設業は大きく分けて以下の図のように規模別に4階層に分かれます。(※)
この分類に従い、以下の図のように企業規模別、また目的ごとに有効なツールを整理してみました。
【③小規模工事会社/④一人親方のケース】
規模別に上の図を少し解説します。この規模は、ほとんどが専門工事会社として施工に特化している規模感です。
有効なツール ・CraftBank等の顧客管理ツール ・ANDPAD等の施工管理ツール ・LINE等のコミュニケーションツール |
がスマホとiPadで使いこなせればIT化に対応できていると言えます。
最近は「指定の施工管理ツールが使えることが協力会社会に入る条件」など、元請側がITの使いこなしを求めるケースもありますので、「一人親方でも最低限のツール(スマホとLINE)は使えること」が必要になっています。
【①②大~中規模工事会社のケース】
チカラボの利用者はこの規模が多いでしょうか。この規模になってくると、元請として一定規模の工事をすることも増え、経営管理という考え方が求められてきます。
経営管理やデータ管理を考えているから、規模が大きくなって、「1億円の壁」を越えられたとも言えます。(例:住宅会社でOB顧客のリストが管理されている等)
エクセルで対応できる業務もあるので、「この項目をきちんと管理していく」という考え方、姿勢の方が重要ですが、コストが安く便利なツールがあるので、組み合わせながら自社に合った形を模索していくのが現実的です。
有効なツール ・顧客管理はエクセル ・(感染防止の観点からも)Zoomなどのオンライン商談ツール ・CraftBank等の協力会社獲得ツール ・(協力会社への提供側として)ANDPAD等の施工管理ツール ・(協力会社との連絡手段として)LINE等のコミュニケーションツール ・cybozu(サイボウズ)等の社内コミュニケーションツール ・弥生会計等の会計ソフト |
このあたりが軸になると考えられます。
いずれのツールも無料~月数万円から導入できますので、前回の記事のように、「費用よりも使いこなし」がポイントになってきます。
さらに進んで、販売・資材調達・協力会社手配等、領域別のIT化の進展、導入に当たっての進め方、考え方については弊社リンクも是非参考にしてみてください。
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