「つくるプロセス」は、顧客に選ばれるための重要なコンテンツとなる

2020/08/3110:48218人が見ました

こんにちは。

ひと・住まい研究所の辻です。

今回の記事で連載4回目となります。

今までは「家づくりというモノづくり」を行う工務店として、「つくるプロセス」の意義やその必要性、あり方を伝えてきましたが、今回は「つくるプロセス」を自社の提供する商品そのものとして捉えて、それを確立することで得られる具体的なメリットについてまとめてみたいと思います。

 

「つくるプロセス=生産工程」を確立するメリット

まずは「つくるプロセス=生産工程」を確立することで得られる、社内外の本質的なメリットをあげてみます。

<社内的なメリット(インナー効果)>

①業務内容が明確になるため、各スタッフのやるべきことがはっきりする

②業務に対する個人の“ばらつき”が減り、品質の底上げが期待できる

③“基”ができることで、各業務の「評価・改善」のサイクルへ向かいやすくなる

これらはモノづくり企業としての「軸」をつくることにも繋がることだと思います。

次に「対外的なメリット」をあげてみます。

<対外的なメリット>

①自社の考える「いい家」を提供できる確率が高くなる

②「家づくり」へのこだわりや考え方、取組む姿勢などを具体的に表すことができる

③企業の組織力の高さを訴求できる

細かなメリットは当然もっとありますが、ここに挙げたメリットは、自社のことを対外的に情報発信する際、とても大きな役割を担うことになります。

 

「他社よりも深い」という差別化

「他社よりもよく家づくりのことを考えているし、ちゃんと取組んでいるなあ」と思ってもらえれば、競合しているグループから1歩抜け出すことができるでしょう。すなわち「他社よりも深い」という差別化を図るということです。

「つくるプロセス=生産工程」は、工務店に限らず、どこの住宅会社にも必ず存在しています。なので顧客の立場からすれば候補先の会社を並べて比較しやすいため、それぞれの会社の差を把握しやすい項目であると言えます。逆に工務店側からすれば、「他社よりも深い」という差別化を図りやすい項目なのです。そしてそれは家づくりの本質的な部分なので、とても強力な差別化要素となるはずです。

そこで重要になるのが、「つくるプロセス=生産工程」こそが自社の提供する商品そのものであるという意識で確立されたものであるということです。家づくりにおける「つくるプロセス=生産工程」は、それぞれの会社でさほど大きな違いがあるわけではありません。しかし上記のような意識で確立されたものならば、何気ない1つ1つの作業においての質の違いは確実に存在します。そして全体を通して見た時には、他社との大きな差を生み出すことになるでしょう。

そのことは接客時や情報発信といった営業的な場面にとって、とても重要な要素となるのです。

 

顧客に選ばれるための重要なコンテンツとなる

前々回(2回目)の記事でも書きましたが、多くの工務店が提供している「フルオーダーの注文住宅」という商品を購入することは、顧客にとってある意味「人生最大の投資をする」ことと等しいと言えるでしょう。

その投資が成功するか否かは、どこの住宅会社に依頼するかで決まります。なので多くの顧客はそれぞれの住宅会社の事例(ユーザーの家)をまずは確認し、候補先をピックアップしていきます。事例には多くの情報が盛り込まれていますので、それを確認することで「成功する確率の高さ」を探っているわけです。

ただいくら気に入った事例があったとしても、特に「フルオーダーの注文住宅」では、あくまでも1つの成功事例に過ぎないのです。賢い顧客ほど、そうした観点をもっています。今後オンライン上の情報が主になれば、ある意味、得られる情報に限界があるので、上述したような「選択への慎重な観点」を持った顧客が増えてくることでしょう。

その時に事例と同等以上に重要な役割を担うのが、先に述べた「つくるプロセス=生産工程」の存在です。それは顧客にとって自分の家づくりを成功へと導く具体的かつとても重要な要素のはずだからです。

工務店は、このことを強く意識して情報発信をしていくべきです。今後ますます情報発信の場がオンライン上へとシフトしていくことでしょう。その際、事例の紹介ももちろん大切ですが、それと同じくらいの意識で、自社の「つくるプロセス」を積極的かつ戦略的に発信していくことは、「顧客に選ばれるためのとても重要なコンテンツ」になると思います。

 

次回からは、いよいよ「つくるプロセス=生産工程」を確立するための具体的な手順をお伝えしていきたいと思います。

 

 

一覧へ戻る