スライド(プレゼン資料)と色彩

2021/04/1413:25443人が見ました

スライド資料の見やすさ、意識していますか?

 

こんにちは。

LoIRO.の鈴木あゆみです。

( https://www.loiro.jp/blog/ )

 

みなさんは、

昨年からオンラインミーティングやオンラインセミナーへに参加する機会は

増えているでしょうか?

オンラインでのスライド資料、オンラインでなくともお客様への資料を作る機会は

あるのではないかと思います。

 

本日は、「スライド(プレゼン資料)と色彩」について

シェアさせていただきたいと思います!

(先日の色彩学会シンポジウムでの内容を元に今回は発信させていただきます。)

 

早速本題へ。

まず、そういったスライドを見る上で一番重要なのは・・・

「見やすさ」(=「わかりやすさ」)です。

これが一番です。

いくらデザインが素晴らしくても、読みにくければ何の意味もありません。

まず、スライドデザインには、背景と前景の関係があります。

今、この記事は背景は「白」、文字は「黒」となっていますが、

この関係性を反転させた場合とどちらの方が実際にわかりやすいでしょうか。

つまり、下の(A)と(B)の比較です。

個人的には(A)が見やすい、という方もいらっしゃるかもしれませんが、、、

実験結果では(年代別:学生・高齢者予備軍(55~65歳)・高齢者(65歳以上)による実験。)

実験(B)の方が文字が読みやすく(可読性が高く)有効である、という結果が出たそうです。

 

では次に下の(A)と(B)ではどうでしょうか。

パッと見、(B)の方がコントラストがあって読みやすそうですよね。

実際にそれはあると思います。が、今回の実験結果によると、

何枚も続くスライドであまりコントラストが強すぎると、

目が疲労して視認性(探している時の発見のしやすさ)が低下する傾向があるそうです。

そのため、(A)の方が強すぎないコントラストのため、見やすい、という結果が出ました。

(青色が良い、ということではなく、(A)程度の色の強さ、というイメージです。)

つまり、何枚もあるスライドでは、真っ黒よりもほんの少しグレーめにした方が、

また、カテゴリー別で色分けする時等は、

原色すぎる鮮やかな色よりは少し濁りのある色みを使用した方が目に優しい、

ということが言えると思います。

 

例を挙げると、以下のような赤 (A)と(B)の場合には

明るさを下げた(B)の方が読みやすい、ということになります。

 

この実験は年代別(学生・高齢者予備軍(55~65歳)・高齢者(65歳以上))

ということだったのですが、

加齢に伴い、前景(文字)に淡い色が使われる程、弁別能力が低下し、

白内障の手術後には学生と同じ程に能力が戻る、とのことでした。

 

加齢と共に目の濁り発生するものなので、

以前記事を書かせていただきましたが

「加齢と色彩」( https://chikalab.net/articles/151 )

もチェックしていただき、

加齢によるスライドの見え方への影響も

私たちは認識しておく必要がありそうですね。

 

以上、「スライド(プレゼン資料)と色彩」ということで、

今回は見やすさにフォーカスしましたが、

スライドでの「イメージに合った色使い」、等については、

別の機会にまた記事に上げたいと思います!

 

本日は以上です。

LoIRO.鈴木あゆみでした!

( https://www.loiro.jp/blog/ )

 

 

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