第9回:現場の品質管理

2022/02/0412:57148人が見ました

 現場の品質管理について、前回は概要程度でしたのでもう少し詳しく記述いたします。現場でのクレームや対応の悪さをなくすには、きちんとした品質管理体制を築くことが大切になります。そのポイントは、確かな品質基準を確立したうえで実践する「品質検査」と「確認」となります。

 

住宅の品質は、基礎と躯体が重要です。従って、しっかりと地耐力があることを確認した地盤に、構造耐力上主要な部分である基礎、土台、柱、斜め材、壁、横架材、軸組、床組み(床板)、小屋組、屋根材について明確な品質基準を定め、確実な品質検査を実施して管理してください。これらを含め住宅工事の品質管理は、工事の進行に沿って行う工程別・工種別品質管理と検査が中心になりますが、それは図に示した18回が基本となります。

 

18回の品質管理基本

 

 

品質管理体制を築くうえで重要な要素が工程別・工種別の品質管理です。住宅建築のような仕事は、積み木を積み上げていく作業に似ていて一つひとつの工事が完成した上にさらに次の工事が積み上げられていきます。従ってたったひとつの工事でも不良工事ややり残しがあるまま次の工事を始めてしまうと当然あとになってやり直しが発生しますが、その段階で前の工事まで戻って工事をし直さなければなりません。これが手戻り工事と呼ばれるものです。手戻り工事はムダなコストを作り出す要因ですが、住宅工事の中で発生するトラブルとして数も多いため、現場監督の品質管理として最優先の解決課題です。

 

良品質の実現の流れは「品質基準確立」→「検査実施」→「不良の発見」→「不良の分析」→「品質改善」ですが、もうひとつ良品質の実現を図るのに有効な方法があります。「残・手直し工事」の撲滅です。前の良品質の実現の流れは品質向上の積極的な取組みですが、「残・手直し工事0の引渡し」の取組みは好むと好まざるに関わらずお客様から否応なしに突きつけられる品質要求ですから自ずと明らかになります。

 

 

良品質の確立

 

 

検査不合格の場合は工事を厳正にやり直させることが重要です。それには検査をして「不合格」だった場合の是正処置、修正の方法をきちんと決めておくことです。検査をして不合格になっても仕方ない、と“そのまま通してしまう”ということは許されません。品質管理・検査を行う場合は、強い意志とお客様に代わって検査するという厳正な判断を持って臨むことが顧客の信頼を得るためにも、満足を高めるうえからも大切です。

 

 このように品質管理は重要な仕事になりますが、では品質管理はベテラン監督でなければできないか?この答えはNOです。監督が足りないと思っている経営者も多いと思います。また、教育をして一人前になったと思ったら辞めてしまった、という経験がある会社も多いと思います。品質管理は重要であり、ベテラン監督でないと出来ないと思っている方も多いでしょう。そのような方々は、次のように考えてみてはいかがでしょうか?

 

 一般的に現場監督の仕事というのは、このチカラボの最初の方にも書いておりますが9大管理が基本です。これを全て出来るようになるには、教育も時間もかかります。では、仕事も分解をしてみてはいかがでしょうか? その中で、やることをしっかり決めて集中的に教育をすることで出来る管理があります。それが品質管理です。この場合、「やることをしっかり決めて」というのが重要です。いわゆる「標準化」のことです。これについても過去に書いておりますので、内容についてはそちらを確認してみてください。

 

 品質管理であれば、品質チェック内容を明確にすることです。それと共に品質基準を決めておかなければなりません。この基準がないと、品質チェックリストがあったとしても人によって違う判断となりかねないのです。要するに、いつのタイミングで何をチェックするのか、そのチェックをどのようにおこなうのかを決めて、周知徹底すればよいということです。最近はIT化が進みこのような仕組みをサービスとして使えるものがたくさんありますので、まずは社内の基準等をつくって使うと良いです。ここまで整えていけば、例えば品質管理だけをする人材を育てればよいという事です。この時、工事経験は問いません。3か月ぐらいしっかり教育すれば一人で出来るようになるものです。場合によっては社員ではなくパートでも可能です。やり方次第ですので考えてみてください。

 

 

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