外壁のメンテナンスについて

2019/08/2411:39238人が見ました

住まいづくりの達人、一般社団法人住教育推進機構理事長の大沼です。

 

テーマは、「安い新築より高いリフォームがなぜ良いか?」ということです。

 

今回のお題は、「外壁メンテナンス」についてです。

 

結論から言いますと、状況によって対処方法が変わります。

 

今の家の外壁の状態によってどんな工事をするかが変わるということです。

 

また、その工事によってコストも変わりますので、今の家の状態をしっかりと確認していただきたいと思います。

 

一番症状が軽いものでチョーキング現象というものがあります。

 

外壁を手で触ると、白い粉が手についてくるような現象です。

 

これは、下地が痛んでいるというよりは塗料が劣化して傷んでいます。

 

ですので、早めに塗装工事を行うべきだと思います。

 

ただ上から塗装すればいいわけではなくて、またこの現象が起きないようにしなくてはいけませんので、下地をしっかりと固めて、その上に新たに塗装をすることになります。

 

また、よく見かけるのがコーキングの割れですね。

 

外壁自体は長くもつものもありますが、コーキングは5~10年で劣化してしまいますので、コーキングの打ち直しが必要になります。

 

ただ、コーキングを治す場合も足場を架けなければなりません。

 

この足場にも費用が掛かりますので、どうせ治すのであれば、コーキングだけでなく、雨樋や破風、軒裏など屋根の部分の塗装も一緒に工事することを考えたほうがいいと思います。

 

あと、外壁に苔が生えているなんてことがありますね。

 

これもよく相談がきます。

 

この苔なんですが、専用の洗剤でしっかりとブラッシングをかければ落ちます。

 

落ちるんですけど、また同じようなことになることが多いです。

 

原因は、その家が建っている環境の問題と、外壁自体に湿気を帯びてしまって苔が生えやすくなっているということがあります。

 

これは、住み方の問題もありますが、家を建てた際に、外壁の裏側に通気胴縁を打って風を通すような施工になっているかどうかです。

 

しっかりと風が流れないために、壁の中に湿気がたまってしまい、その湿気を外壁の裏側から吸って、外壁自体に湿気を帯びて苔が生えてくるということです。

 

ただきれいにするだけであれば洗剤で十分だと思いますが、原因を究明してこの症状を治すことが必要です。

 

外壁や家の中で湿気を帯びることを壁内結露または内部結露と呼ばれており、木が腐る原因にもなりますので、きちんと治す場合は、外壁を剥いで胴縁を打ち直してから外壁を治すということが必要だと思います。

 

外壁の中にある水分が凍結膨張して、外壁が痛んでしまっているというケースもよく見かけます。

 

よくあるのが、水回り関係の湿気がありそうなところの外壁はこういう症状が起きやすくなっています。

 

これはもう塗装しても数年ももちませんので、外壁を剥いで、下地から治すことが大事です。

 

当然、通気胴縁の打ち直しも大事ですが、中の断熱材が湿気で縮んだりカビが生えたりしていることもあります。

 

ですので、外壁を剥いで、断熱材の取り替えまで必要かどうかを確認してください。

 

きちんと処理をしないとまた同じことになります。

 

しっかりと確認して、必要であれば断熱材を取り替えたり、外壁を張り替えたりすることを考えた方が、家だけでなく住む人の健康にも一番いいと思います。

 

今回のお題は、「外壁メンテナンス」についてでした。

 

YouTubeで動画をアップしていますので、興味がありましたらチャンネル登録をお願いします。

 

以上、住まいづくりの達人、大沼でした。

 

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