住まいづくりの達人、一般社団法人住教育推進機構理事長の大沼です。
テーマは、「安い新築より高いリフォームがなぜ良いか?」ということです。
今回のお題は、「屋根材 ガルバリウム鋼板」についてです。
今、ガルバリウム鋼板はいろいろなところで使われています。
新築の場合はいいのですが、リフォームの場合は注意が必要です。
例えば既存がセメント瓦ですと、ガルバリウム鋼板にする場合は、下地を治す費用も掛かります。これは覚えておいて欲しいと思います。
このガルバリウム鋼板の利点は何かというと、やはり軽いということでしょうか。
耐震性能を気にされる方は、屋根を板金にしたいといいます。
屋根を軽くすることは、耐震性能に関しては非常に良いことだと思います。
また、基本的には錆びません。
表面から錆びることはないんですが、ガルバリウム鋼板は切断した小口から錆びるという欠点があります。
しっかりとした業者さんは、切断面にタッチアップ塗装をして錆びにくくしています。
これらの工程が必要ということです。
また、屋根勾配を抑えることができるという利点があります。
既存の屋根や、新しくつくる屋根に勾配を取れない場合は、板金系の屋根で勾配を緩くすることができます。
欠点としましては、やはり塩害地域に弱いといういうことでしょうか。
基本的には錆びませんが、切断面の小口の処理が必要ですので、塩害地域は気を付けていただきたいと思います。
また、きちんと処理をして施工すれば、確かに錆びないんですが、経年変化で、塗装の艶が無くなって、見た目が悪くなるということがあります。
この塩害地域では、早く艶が無くなるということも考えましょう。
耐火性能については、板金ですのでさほど良くはありませんので、注意してください。
よく言われるのが防音性についてです。
雨やあられが屋根に当たると、その音が室内に響きますので、防音対策が必要です。
これらのことを考えて、ガルバリウム鋼板を使った方がいいのか悪いのかを考えて頂きたいと思います。
コスト面では、40坪の総二階建ての家であれば、素材と貼り手間を合わせて60万円くらいかと思います。
ただし、戸建リノベーションの場合は、既存のセメント瓦をガルバリウム鋼板に変える際、防音対策が必要です。
また、セメント瓦の鼻先をガルバリウム鋼板用の鼻先に取り替えなければなりません。
そうなると、大工さんにも入ってもらうことになりますので、その費用も掛かります。
これらを踏まえて、ガルバリウム鋼板にするかどうかを確認して頂きたいと思います。
今回のお題は、「屋根材 ガルバリウム鋼板」についてでした。
YouTubeで動画をアップしていますので、興味がありましたらチャンネル登録をお願いします。
以上、住まいづくりの達人、大沼でした。
コメントをもっと見るコメントをもっと見る