M's構造設計、構造塾の佐藤実です。チカラボ版「伝え方&聞き方」講座の第5回です。今回説明するのは「伝える」に必要な最初の一歩「モニタリング」です。
相手に何かを伝えているとき、自分自身をモニタリングすると良いでしょう。モニタリングとは、話をしている自分を客観的に観察するもう一人の自分がいるイメージ。モニタリングができるようになると常に話している自分に客観的な自分が、状況を伝え続けます。
そうすることで、冷静に話せたり、周りを見る余裕が出たり、相手の状況により軌道修正ができたりします。
話が分かりにくい人の多くは、きっとモニタリングができていないため、自分自身を客観的に見ることができず、相手の状況も把握できていません。そのため、話が脱線したり、相手が興味を無くしていることに気が付くができません。
例えば、セミナー講師歴が長くても、話が面白くない方は自分自身の状態と相手の状況が見えていないため、いつになっても話がうまくはなりません・・残念ながら。
モニタリング、 難しいかもしれませんが、意識してみてください。
「モニタリング」を意識する効果とは?
モニタリングのもう一つの効果は、ふたつのことを同時に考えることができるようになることです。結局、モニタリングとは頭でふたつのことを同時に考えること。これにより、話しながらストーリーを考えることができるようになります。
例えば、突然、人前で話す状況になったとしても、声を出して話している脳と同時に、話す全体像(ストーリー)を描き、話を組立て、章立てして、話す言葉を決めるという脳が動きます。
この練習として、挨拶などを依頼されても、あえて話すことを考えず、いきなり話すことをチャレンジしてみてください。ふたつのことを同時に考えることができるようになってきます。