セミナーシリーズ「自然を活かした豊かで安全な生活」

2021/06/3001:0957人が見ました

ドイツの河川の近自然化 ~グリーンインフラの生態系的、社会的、経済的な意義

 

2021年 713日(火) 18:30-20:30
https://renaturierung.peatix.com

 

レクチャー 80分  質疑応答 30分  参加費:1500/

 

人間の文明社会は、農業や工業の用水を確保するために、農地や宅地を広げるために、船のスムーズな運行を可能にするために、または洪水被害を防ぐために、自然の河川の形状や生態系の「多様性」を減少させてきました。

 

ここ数十年、それら「均質化」「単純化」された人工の河川を、再自然化させる事業が考案され実施されています。それらは河川が本来持っている生態的な価値を高めるだけでなく、新たな社会的な保養空間にもなり、水と人の関係を強化し、また洪水の抑制や中長期的な観点での建設維持管理費用の削減など、経済的な効果もあります。

 

日本にとっても大切なテーマ。ドイツの河川の近自然化の具体的な事例に基づいて、これまでで得られた科学的知見や近自然化工法のモデル、ディテールをわかりやすく紹介していきます。

 

  • なぜ河川を近自然化するのか?
  • 真っ直ぐな河川を蛇行させる事例。
  • 蛇行させるスペースが確保できない人工河川での流れと生態系の多様化の例
  • 堰(せき)での魚道のデザイン
  • 近自然化で保養スペースを創出!
  • 近自然化による洪水抑制の効果
  • 経済性:建設費と維持管理費
  • プランニングと施工に必要な知識と体制

 

南ドイツの「生きた里山」 ~生活文化の延長線上にある身近なパラダイス

 

2021年 718日(日) 16:00-18:00
https://german-satoyama.peatix.com

 

 

レクチャー 80分  質疑応答 30分  参加費:1500/

 

私は南西ドイツのシュヴァルツヴァルトという、風光明美で活気のある観光地に住んでいます。ただし、観光に頼っている地域ではなく、農林業や手工業があり、精密機械やITの企業もあり、伝統とモダンが融合した、素朴で地に足がついた多様な生活文化があります。観光業はその延長線上にあって、地元の人たちにとって、多様な複業の1つであり、世界と繋がる手段であり、生活の質を支えるものです。それら複業によって造られ維持されている長閑な里山景観は、生活者にとっても、日常に潤いを与える身近なパラダイスです。

 

本セミナーでは、新刊「多様性」の4章に書ききれなかった逸話、美しい南ドイツの里山景観の背景にある生活文化を、具体的な事例に基づきならが、写真や映像を使って話します。

 

美しく多様な自然と農村景観をもつ日本でも、飾らない、背伸びしない、身近なパラダイスの再生と発展を願って。

 

  • 森は誰のものか? ~開かれた「明るい」森での多様な利用者の棲み分け
  • E-Bike。元気な高齢者も森の道を気軽にサイクリング
  • 農家の宿で休暇を!
  • 季節限定の農家レストラン ~カール大帝の時代からの伝統と現代の制度
  • 農家の蒸留酒づくりの伝統が、牧草地の景観に多様性を付与する
  • 村の同志が古い水車小屋を改修し、博物館とオイル生産、パン焼きのシルバービジネス
  • ヤギ to Go  ~急斜面の景観管理をするヤギと一緒に散歩する斬新な余暇プログラムを提供する新規移住者
  • 廃業に追い込まれた我が町の小さなスキー場を複業農家が救った
  • 2月のカーニバル ~企業も学校も自主休業し、カーニバル移民と亡命者が出るクレイジー週間は、人々をつなげ、伝統手工業を育てる

 

「緑のダム」としての森林 ~南ドイツとスイスの森のマネージメント

 

2021年 722日(木) 18:30-20:30

https://green-dam.peatix.com

 

 

レクチャー 80分  質疑応答 30分  参加費:1500/

 

毎年、梅雨があり、台風にも襲われる日本にとって、とても重要なテーマです。

気候変動の影響で、欧州においても100年に1度という規模の大洪水が、ここ20年あまりで頻繁に起こっており、緑のダムとしての森林の役割が重要視され、そのための森づくりの研究と実践が、山岳地域を中心に盛んに行われていています。

国は違えど物理の原則は同じです。降水量が多い南ドイツやスイスの山岳地域での生態系機能を生かした水害抑制のコンセプトと実践は、森林大国日本においても、将来の対策の指針になりえると思います。うまくやれば、中長期的には経済的でもあるはずです。具体的な事例と研究データをベースにわかりやすく話します。

 

  • 土地に合った樹種、保水力を高める樹種、遊水地に適した樹種
  • 混交森、一斉林、皆伐跡地、牧草地の保水力の違い
  • 立地条件に合わせた天然更新の手法
  • シカの食害と洪水 ~狩猟の大切さ
  • 豊かな腐葉土の洪水緩和能力
  • 湿地や池の大切さと、人工的な溜め池施工の手法
  • 土砂崩れ、雪崩防止の措置との互換性
  • 水のマネージメントをした森林基幹道の洪水抑制機能
  • 保水機能を持つ森林の経済的価値

 

「経年美化」する土木業者になるために ~SDGsに取り組む長瀬土建の挑戦

 

2021年 727日(木) 18:30-20:30

https://nagasedoken.peatix.com

 

 

レクチャー 80分  質疑応答 30分  参加費:1700/

 

長瀬土建の2代目社長・長瀬雅彦氏とは、私は10年以上の付き合いで、始まりは、長瀬氏が林業への新規参入を考えられていた2007年に、私が住むドイツのシュヴァルツヴァルトへ視察に訪れたことでした。長瀬氏は、その後も何度も繰り返し、成熟した森林業のノウハウがある中欧を訪問し、勉強を重ね、2011年には、岐阜県森林行政のサポートのもと、ドイツのフォレスターによる現地での生の指導を受け、高山に美しく強固な森林基幹道を作設。その後も、災害に強い、美しく「経年美化」する道を作り続け、森の間伐も行っています。

 

数年前からSDGsにも積極的に取り組む長瀬土建の、会社も「経年美化」することを目指した具体的な取り組みについて、長瀬氏が、私・池田と対話する形で語ります。

 

 

  • なぜ土木業者が森林業へ参入したか? 社会情勢的な動機と個人的な動機
  • なぜ毎年のようにドイツやスイスやオーストリアに学びに来るのか?
  • 「経年美化」する道づくりの実践 ~失敗、学び、レベルアップ
  • 森が教えてくれること
  • 働き方改革 ~従業員の主体性や自立・自律を促す
  • 地域社会への貢献 ~与えること、発信することの重要さ
  • 土木業の未来 ~長瀬土建のビジョン
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