いい家づくり応援ネットの半澤です。
今回お届けする内容は主に新人営業スタッフ向けの内容になっています。しかしながら、知識や経験が増えてきた2~3年目のスタッフのなかで、
・知識や経験やノウハウは増えてきているのに上手くいかない
・説明は上手くなっているのに、なぜか次回アポが取れない
・どこを見直して改善すればよいのか分からない
のような状況に陥っているのであれば、その解決のヒントになる内容になっています。
私もプレイングマネージャーとして、店舗及び新人女性営業スタッフを全国206店舗中でNo.1に育てたときにとても重視していた内容です。もしあなたや貴社の見学会やモデル案内後の次回アポ率を改善したいと考えているのであれば、ぜひ一読して見てください。
※今回の内容は弊社が主催するオンライン会員制コミュニティ『成功事例共有会』の会員限定コンテンツ「最短で見学会&モデル案内をして次回アポを取得できるようになる住宅営業オンライン基礎研修」の動画教材の一部を再編したものになります。
なぜ見学会&モデル案内が重要なのか?
あなたの周りで「あの客は冷やかしでした」「もっと熱いお客さんがこないかなー」なんて呟いている営業スタッフはいませんよね?
現実には最初から会社のファンになっているお客様を接客できることもあります。しかしそれは誰が接客しても成果につながる、再現性のないある意味でラッキーな出来事にすぎません。営業スタッフの本来の仕事は、会社や建物の価値をお客様に伝えることで会社のファンになってもらい住宅購入への意欲を高め、より短い期間でより高い満足度を感じてもらいながら契約受注をすることです。
またコロナ前は平均6社ほど回って検討していたお客様も、今では実際に訪問して建物を見たり話を聞くのは平均3社になっていると言われています。つまり1件の反響を獲得するための難易度は高くなり、そのために費やす労力やコスト(時間もお金も)も高騰し続けています。
だから「新人だから出来なくて当たり前」という甘えは今すぐ捨て去りましょう。知識や経験やノウハウが無くても出来ることはあります。というよりも無理な新人だけが持っている武器があります。
たまに新人の時には売れていたのに、2~3年目くらいから売れなくなる人がいます。彼ら彼女らにはある共通点があります。それが無知な新人だからこそやっていたことを忘れて「上手い案内」をしてしまうことです。
上手い案内の落とし穴
ここでの「上手い案内」とは、
- 何も見ずに建物の説明をスラスラと言える
- お客様からの質問にその場ですぐに答える
- どんどん必要と思われる情報を提供していく
というイメージです。
コレのどこが悪いのか?一見すると素晴らしく感じますよね。文字だけならそう思います。しかしながら接客の様子を観ていると、あることに気づきます。実は上手い案内をしている営業も2種類に分かれるのです。そのポイントは「話をしている時間の割合」です。
具体的には、
次回アポを取得して契約を取れる営業
>お客様が話す時間=8:自分が話す時間=2
次回アポが取れずに契約できない営業
>お客様が話す時間=2:自分が話す時間=8
です。
知識や経験が増え始めて自分一人で説明できるようになると、良かれと思ってあれもこれも説明したくなってしまいがちです。しかし何も知らないお客様からすると、一気にあれこれ言われても情報量が多すぎてよく訳が分からなくなります。
しかも初めての住宅購入なので、いろいろな不安や疑問を抱えています。その気持ちを営業スタッフに話すことをしながら共有できなければ、怖くて前に進むことは出来ないのは当たり前です。実は知識や経験がなく「無知」な新人はとにかく目の前のお客様の話をしっかり聞こうとします。というよりそれしかできないとも言えます。しかしそれが非常に有効な対応だったりします。
これはどういうことなのか?その答えは「お医者さん」をイメージすると分かります。
解決策としての「ドクターセールス」
あなたが原因不明の体調不良でお医者さんに相談したとします。
あるお医者さんは「今日はどうされましたか?」と一つ質問した後は、その原因や対策を一方的にどんどん話して「○○の薬を出すので、来週また来てください」と言いました。
別のお医者さんは「今日はどうされましたか?」「そうですか」「その症状は、いつ頃からですか?」「どのような痛みがありますか?」「それは大変でしたね」「特にどのあたりが、どのくらいいたいですか?」「希望に応じていくつか対応方法があるのですが、どの方法が良いですか?」「何か不安なことや質問はありますか?」など、途中で共感を示しながらしっかりヒアリングをしたうえで「○○の薬を出すので、来週また来てください」と言いました。
二人のお医者さんの結論は同じです。
原因や対策をプロとして先回りして伝えてくれたという意味では前者の方がプロフェッショナルな対応のような気もします。しかしどちらのお医者さんのことをより信頼して、また相談したいと思うかは一目瞭然だと思います。
知識や経験が増えて話ができるようになると陥りやすい罠がここにあります。特に良く知らないことや不安が大きいことに対しては、間違いが無い正しくて詳しい説明よりも「こちらの話をしっかり聞いてくれた」という体験の方が価値を感じやすいのです。
これが「相手目線=共感しながら話を聞いてあげる」と「自分目線=こちらが伝えたいことを一方的に話す(売り込み)」の違いです。自分の話す時間が長い営業が次回アポが取れずに契約できない理由が分かってきましたか?
時代とともに変化する営業の基礎
ただ安くて品質の高いものをつくれば売れる時代は終わりを迎えています。この背景にはスマホの普及により誰もが簡単に会社や商品を比較検討できるようになったことが挙げられます。
昭和~平成前半までのように、折込やポスティングチラシを見て近所で開催されている見学会に行って、営業スタッフと話すなかで何となく家を買う意欲が高まり、最後には営業から背中を押されてなんとなく契約する時代は(特に都市部では)ほぼ終了しています。
一方で増えてきているのが、事前に比較検討してある程度の候補を絞ってから気になる会社の見学会に参加する人たちです。見学会やモデルハウスに訪問して、自分たちが期待し想像していたような会社なのか?建物なのか?担当者は誠実で信頼できる人なのか?を確認できれば、契約前提で話がとんとん拍子に進むのが特徴です。
つまり営業スタッフが1から10まで全てを伝えて、最後に背中を押す=クロージングするという行為の重要性は年々小さくなってきているわけです。それよりも初回面談でしっかりと信頼を獲得することが重視されるようになりました。
さらにあなたも実感していると思いますが、現在はいつでもどこでも仕事ができる環境になりつつあります。しかも肌身離さず持っているスマホでいつでも情報収集をしたりSNSやゲームを楽しめるようになっています。また仕事や子育てだけでなくプライベートの時間での自己投資を行う人も増えています。
つまり暇な時間なんてものはなく、みんなめちゃくちゃ忙しいわけです。そんな中で貴重な時間を費やして来場する段階で、完全なる「冷やかし」である可能性は低いわけです。
最後に
いかがでしたでしょうか?今回の話は基本的な話であり、特別なノウハウでも新しい話題でもありません。もしかしたらあなたも既に聞いたことがある内容だったかもしれません。
しかしこのタイミングで本記事が目に留まり、そしてここまで読んだということは何かのメッセージかもしれません。ぜひ今一度、自分や周りの人の接客の様子をよく観察してみてください。きっと新しい気づきがあるはずです。
そしていつまでも新人の時の気持ちを忘れずに、お客様の課題や不安を受け止めながら、より信頼を得られるような接客そして営業を心がけてください。
追伸
今回の内容はオンライン会員制コミュニティ『成功事例共有会』の会員限定コンテンツ「最短で見学会&モデル案内をして次回アポを取得できるようになる住宅営業オンライン基礎研修」の動画教材の一部を再編したものになります。
会員限定コンテンツの中には、新人営業スタッフの教育動画だけでも全3本で計10時間17分2秒の動画×323ページのテキストをご用意しています。
もし半澤の営業ノウハウや最新の成功事例に、少しでも興味がある方はこちらから詳細をご確認ください。
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